消息絶った自衛隊ヘリと2つの謎 「めざまし8」で分析

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   「陸上自衛隊のヘリコプターはなぜ忽然と姿を消したのでしょうか」とMCの谷原章介が切り出すと、西岡孝洋アナが「消息を絶つ2分前まで管制官と交信していたヘリ。同時刻に撮影された映像でも異変は感じられませんでした。わずか2分の間に何があったのでしょうか。取材を始めると、いくつかの謎が浮かび上がってきました」と続けた。

   10日(2023年4月)の「めざまし8」は、6日に沖縄県の宮古島周辺で消息を絶った陸自ヘリについて伝えた。

  • フジテレビの「めざまし8」番組サイトより
    フジテレビの「めざまし8」番組サイトより
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谷原章介「日本の安全保障体制に影響を?」

   1つ目の謎は、なぜ搭乗していた10人をいまだに発見できないのか。軍事ジャーナリストの井上和彦氏は「非常に急劇に(機体が)海面にぶつかって、そのまま海中に沈没したのではないか」と推測する。

   2つ目の謎は、2分間に何があったのか。この点について井上氏は「漂流物の損傷具合を見ると、エンジントラブルよりも回転翼に何らかの不具合が起こったのでは」と指摘した。

   防衛問題やヘリコプター問題に詳しい軍事アナリストで静岡県立大学特任教授の小川和久氏は、消失2分前の午後3時54分撮影されたヘリコプターの映像を見てこう話した。

「飛んでいる高さは高度200~300メートルで、特殊な飛び方をしているわけではないので、通常の偵察をしていたのだと思う。ただ、なんらかの機体のトラブルが起きて、1分以内に海面に激突する。加速度の問題もあって、スピードが200キロ以上というのが海面に散らばっている残骸から見て取ることができる」

   MCの谷原章介は消息を絶った多用途ヘリコプターUH-60JAについて「実績のある機体なのですよね?」と質問。小川氏は「信頼性は高いです。事故事例の中身を見て行くと、機体のトラブルやなんかで起きたケースは少ない」と答えた。

   外的要因について井上氏は「他国からのミサイル攻撃や外部からの攻撃を受けた可能性はない」、小川氏も「見つかった漂流物を見ても爆破などの形跡はなく、国籍不明機の接近などがあれば探知されるはず」と否定した。

   谷原「今回は多数の幹部の方が搭乗していて起きた事故です。台湾近辺は緊迫した状況が続いていますが、今回の事故は日本の安全保障体制に影響を与えますか?」

   小川氏「影響はないです。闘う組織ですので、上層部が亡くなってもただちに穴埋めを行いますから。戦場で『師団長が亡くなったから戦えません』ということはあり得ないですからね。ただ、敵に『攻めればやれるんじゃないか』と思わせないような守りを固めるのが日本、そして同盟関係にあるアメリカの優先事項ですね。南西諸島の防衛体制が固められているところです」

(ピノコ)

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