空き家問題、一部制度改正されたが... 玉川徹「まだ正解は見えない」

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   宮崎市に倒壊寸前の商店街がある。築70年以上、所有者が分からず建て替えができなかったが、制度改正があり、建て替えに着手することになった。成長期を過ぎ、全国に空き家が拡大する日本列島の象徴だ、と11日(2023年4月)の「モーニングショー」が伝えた。

   宮崎市の中心部。建物は傾き苔むして、天井や柱はいつ崩れてもおかしくない状態で放置されている。一部でなお営業する「稲口商店」の主人(80)は、「ガレキも落ちてきて、持ちこたえられない状態です」。「青空ショッピングセンター」の開業直後は40軒以上が営業していたが、20年ほど前から次々と閉店が相次いだ。なぜ取り壊しができないのか?

  • テレビ朝日の「モーニングショー」番組サイトより
    テレビ朝日の「モーニングショー」番組サイトより
  • テレビ朝日の「モーニングショー」番組サイトより

老朽商店街の解体が可能に

   商店街の建物は長屋になっていて、所有者は70人以上。一つの建物に何人も所有者がいるが、高齢化が進むにつれ、亡くなる人や連絡が取れない人が増えた。行政が取り壊しや再開発をするにも、連絡が取れない以上打つ手がなかったという。

   宮崎市の担当者も、「相続がされていない建物や土地もあるので、辿りようがないものもあります。個人の財産ですので、行政が取り壊すとか差し押さえることはできません」。

   ただ今月、制度改正があり、建物の修繕・解体をするには、所有者全員の同意が必要だったが、大規模修繕の場合は、連絡が取れる所有者の持ち分の過半数の同意で修繕が可能となった。建物を解体する場合は、裁判所が選任した管理人を含めた全員の同意で、解体が可能となった。市の担当者は、「専門のコンサルタントと、どんな再開発プランが可能か調査中。老朽化で安全面・衛生面に不安が大きいので、早急に対処したい」。

   コメンテーターの渥美陽子・弁護士は「大規模修繕にあたるような外壁の工事とか、解体となるとこれまで単独ではできなかったので、やりやすくなるとは思う。ただ、ここまでくると解体しなければ厳しいのかな。選任された管理人が権限を持ってやっていくので、その費用をどうするかなどの問題は残ります」。

   玉川徹(テレビ朝日社員)は、「なぜこういうことが起きたのか?古くなっていく間に世代交代が進まず、後継ぎがおらずに閉店した。少子高齢化の日本社会の姿に見える。空き家がどんどん増えていって、修繕ができないという問題が出てきている」「空き家問題をどうするか、まだ正解は見えない。東京一極集中がさらに進んでいるので、地方の空き家問題をどうしていくのか。考えなければ」

(栄)

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