産院が突然閉鎖し「多くの妊婦が路頭に」 谷原章介「あまりにも不誠実な態度」

   司会の谷原章介が「地域密着の産婦人科医院が突然、閉院しました」と切り出し、堀池亮介アナが続けて「これに、出産間際を含む多くの妊婦たちが路頭に。取材を進めると、多くの妊婦に閉院の告知はメールのみだったことがわかりました。この一方的な病院の対応に不適切との声が上がっています」と11日(2023年5月)の「めざまし8」で伝えた。

   ゴールデンウイーク明けの8日、突然、閉院したのは東京・荒川区の加藤産婦人科医院。現在、病院の入り口には閉院を告知する貼り紙が貼られている。閉院を知らせるメールには「当院は5月8日をもちまして閉院いたしました。通院いただいておりました患者さまには大変ご迷惑とご不安をおかけいたします」と書かれていた。

  • 大切な時期に…(写真はイメージ)
    大切な時期に…(写真はイメージ)
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「電話したらつながらなくて...」

   閉院を知って訪れたという妊娠8カ月の女性は「怒りたいところもある」と話す。妊娠6カ月の女性は「電話を掛けてもガイダンスの音声が流れるだけ」と言う。この女性は胎児のエコー写真をアルバムにしており、「これが次の産院でも続けられるのか心配」と話す。7月に出産予定の女性の夫は「妻の具合が悪くなり電話したらつながらなくて、ほかの病院に行ったら切迫早産の疑いがあると言われました。母親と子供の2人の命を預かる病院としては不誠実な対応だと思う」と話した。

   この病院では分娩の予約をしていた人には、転院の紹介状を出すとしていたが、連絡が取れない状態になっているという。

   病院を直撃すると応対した人物は「わからない。院長はいない」と答えるのみ。

   知人がこの医院に勤務していたという7月出産予定の別の女性は「勤めている人には5月2日に説明があったと。経営困難のためという説明だったと」と話す。医院の近所に住む人は娘が5月6日に検診予定だったが「先生がコロナになったと言うんです。いつになったら検診できるかと聞くと、『お答えできないのでちょくちょく電話してくれ』と言われた2日後に閉院してしまった」と話した。

   ゴールデンウイークに別の医療機関で出産したという女性は「先月、院長から『体調が悪く、医院に来られなくなるかもしれない。紹介状を書くから紹介先で出産してください』と言われた」と話す。

   産婦人科医の宋美玄医師は「妊婦さんというのは、いつどんな状態の変化があるかわからないので、かかりつけ医が必要です。閉院するのであれば、1人1人連絡すべき案件です」とコメントした。

   谷原は「どんな理由があったとしても、引継ぎもせずにいきなり閉院というのは、命を預かる産婦人科医としてあまりにも不誠実な態度だと思う」とコメント。

   ジャーナリストの岩田明子は「映像でも切迫早産の方がいたが、こういう急患の方は戸惑ったと思う。区のほうでも受け入れ可能な医療機関を探していると思うが、すべての方をカバーするのは難しい。心配です」とコメント。

   教育評論家の尾木直樹は「母と子、2人の命がかかっている。出産後のケアも必要。行政や周辺の産科医には異次元の対応をしてほしい」と訴えた。

(バルバス)

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