始まった「大学淘汰」 聖トマス大「敗戦の弁」
(連載「大学崩壊」第11回<最終回>/募集停止続々)

2009/6/21 14:58

   「大学淘汰」の波は着々と押し寄せてきている。実に4割超の私大が定員割れし、2009年度に入ってからは4年制の「小規模」私立大学が続々と10年度からの募集停止を発表した。その中の一つ、聖トマス大学(兵庫県尼崎市)に「敗戦の弁」を聞いた。

入学者数の減少、歯止めかからず

   日本私立学校振興・共済事業団の2008年度「私立大学・短期大学等入学志願動向」によると、集計された私大565校のうち、47.1%の266校が定員割れ。07年度と比較しても定員割れの私大は42校増加した。

   そんな中、聖トマス大学(兵庫県尼崎市)、三重中京大学(三重県松坂市)、神戸ファッション造形大学(兵庫県明石市)、愛知新城大谷大学(愛知県新城市)の4校が募集を停止する。6月18日には日本初の株式会社立であるLECリーガルマインド大学(東京都千代田区)も学部生の募集停止を発表。いずれも1学部しか持たない単科大で、学生数800人未満の小規模大学だ。 

   聖トマス大学は、1963年に「英知大学」として創立した。96年には大学院人文科学研究科を新設するなど拡大を目指してきたが、2000年から定員割れ。04年度は5学科を3学科に減らし、定員を250人に限定。07年には聖トマス・アクィナス大学国際協議会に加盟し、名称を現在の「聖トマス大学」と改称、国際交流の推進を図ったものの、入学者数は07年度が182人、08年度が78人、09年度が110人と減少に歯止めはかからず、募集停止を決断した。

   大学のホームページには「学生募集停止のお知らせ」が掲載されており、

「全学をあげてさまざまな施策を講じ努力をして参りましたが、このように厳しい環境に打ち勝つことができず、将来にわたって教育研究を継続することが困難になってしまいました。このような決定に至りましたことを深くおわび申し上げます」

とある。

(続く)

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