2024年 4月 24日 (水)

「自分で作って食べたい」 中高年に「市民農園」ブーム

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   農園を借りて、週末に畑作業に汗を流す会社員やリタイヤした中高年が増えている。一般市民に貸し出す「市民農園」は15年間で3倍以上に増加したが、申し込みが殺到して、応募倍率が3~4倍という人気の農園もある。

   農地を区分けし、一定期間、一般市民に貸し出す農園は「市民農園」と呼ばれている。農林水産省によると全国に3382の市民農園があり(08年度)、15年間で3倍以上に増えた。農村振興局の担当者は、「食の安全に関心を持つ人が増えて、自分で作って食べたいというニーズが高まっているため」とみる。

応募倍率は3~4倍

自分で作って食べたいというニーズが高まっている。(写真はイメージ)
自分で作って食べたいというニーズが高まっている。(写真はイメージ)

   市民農園の一区画当たりの面積は50平方メートル未満が約7割、50平方メートル以上1000平方メートル未満が約3割。利用期間は、2年未満が約6割で、2年以上5年未満が約4割。料金は年間5000円未満が約5割、5000円~1万円未満が約3割で、無料の農園もあるという。

   市民農園は主に地方公共団体が運営している。ほかに、農業協同組合、農業者、NPO法人や企業の農園もある。市民農園がもっとも多い地域別は関東で1808の農園があり(09年3月末時点)、需要が高い東京と神奈川に集まっていると関東農政局の担当者はいう。

   市民農園には「日帰り型」と「滞在型」がある。日帰り型は週末を利用して農作業ができると会社員に人気だ。滞在型には農地とログハウスなどの滞在施設がついている。リタイヤし、「田舎暮らし」を体験したいという中高年の利用者が多い。

   長野県松本市の滞在型農園「坊主山クラインガルテン」は、2万8522平方メートルの広大な敷地に、53区画ある。1区画あたり100~120平方メートルの農地と滞在施設がついて、年間利用料は25万円だ。

   運営している松本市役所ゆうきの里作り課の担当者によると、利用者の9割が県外在住者。リタイヤした中高年が多いが、30、40歳代もいる。1回あたりの滞在期間は2~3週間で、1年の4分の3を農園で過ごしている人もいる。有機栽培方式で、玉ねぎ、ナス、キュウリ、じゃがいもを育てている。

   松本市は滞在型市民農園「緑ケ丘クラインガルテン」も運営している。78区画あり、年間利用料は36万円(施設費込み)。応募者が定員を上回った場合、抽選になる。2つの農園とも応募倍率は3~4倍という人気ぶりだ。

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