朝日一面連載「いじめられている君へ」好評だが… 「新聞読まない」10代に届くのか

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   朝日新聞が大津市の中学生いじめ自殺事件を受けて、2012年7月14日から朝刊一面で連載しているコラム「いじめられている君へ」が話題を呼んでいる。

   ボクシングの内藤大助さん、タレントの押切もえさんといった著名人が毎日登場し、「いじめ」の当事者である子どもたちにメッセージを送るというもので、「朝から泣けた」「ぜひ子ども達に読んでほしい」などと好評の声が大きい。一方で、若い世代の新聞離れが進む中で実際に子どもたちにこのメッセージが届くのか、効果を疑問視する人も少なくない。

「いじめている君へ」「いじめを見ている君へ」も

   朝日新聞では2006年11月~12月にかけても同名の連載を行い、野球の松井秀喜選手や漫画家・松本零士さんなどが登場、中でもさかなクン・東京海洋大客員准教授のイジメを「魚の世界」にたとえた文章は、大津の事件後にネットで再び話題になり、広く読まれた。

   今回の連載でもさまざまなジャンルの著名人が、自らの体験も交えながら子どもたちに本音で語りかけている。たとえば第1回に登場した内藤大助さんは、自身が中学校時代にいじめられていたことを明かし、

「『いじめられたらやり返せ』っていう大人もいる。でも、やり返したら、その10倍、20倍で仕返しされるんだよな。わかるよ」

として、周りに相談することを勧めている。押切もえさんも小学校時代のいじめ経験を語り、「親に言えない気持ち、わかります」「人生の主役は自分。いじめる子たちはしょせん脇役です」と真摯に勇気づける。

   「あなたのSOSが届かない社会にしてしまって本当にごめんなさい!」と子どもたちに詫び、自らのメールアドレスを掲載して「僕でよかったら聴かせてほしい」「必ず答えるからね!」と呼びかけた「全国こども電話相談室・リアル!」(TBSラジオ)DJの山本シュウさんの回も、ネット上では反響が大きかった。

   このほか、「いじめている君へ」「いじめを見ている君へ」として「加害者」「傍観者」の側に呼びかける筆者もあり、さまざまな角度から「いじめ」解決に取り組もうという問題意識をうかがわせる内容となっている。

10代は果たして新聞を読むのか

   一連のコラムへの反響は小さくない。自らの体験を踏まえた重い言葉や、「いじめる」側への呼びかけも含めた内容に、好意的な感想を記す人が目立つ。

   同業者である毎日新聞社会部のツイッターは連載初日の14日、

「朝日新聞が1面に掲載した著名人や有識者からのメッセージ『いじめられている君へ』に胸を打たれました。私も小学校時代の大半をいじめられ、月曜日が来るのが怖かったのを思い出しました」

とつぶやいている。

   一方で、「いじめられている(いじめている)子どもたちは、新聞を読むのだろうか」といういささかうがった見方もある。博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所の「メディア定点調査2012」によると、15~19歳が新聞を閲覧する時間は1日あたり男性で8.9分、女性では4.9分と、ほとんど読んでいないに等しい数字だ。さらに年齢の下がる中学生、小学生ともなれば、さらに減少することが予想される。そのため、

「大手新聞の一面を小・中生が見るのかなぁ。彼らの心にどう届けようとしているのかなぁ」
「これは誰に向けたメッセージだろう。こども向けなら、こども新聞に」
「確かにいいこと言ってると思うけど、これ『いじめられている君』が見るかなぁ?これ読んで、ほんとそうよ、大人が、社会が悪いのよねーって、オトナがガス抜きするための特集にしか思えなくなっちゃった」

など、結局は「大人向け」の特集なのではないか、本当に子どもたちにメッセージは届くのか、と危ぶむ声も散見された。

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