2024年 4月 27日 (土)

連載30周年「島耕作」ついに社長辞任へ 次は「会長」か「無職」かネットで話題

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   あの「社長 島耕作」が社長辞任の意向を明らかにし、ネット上で反響を呼んでいる。週刊漫画誌「モーニング」の2012年12月6日発売号で、島社長は会長に辞意を伝えた。

   「課長 島耕作」というタイトルで連載を開始して以来、2013年で30周年。新たな節目にふさわしい島耕作の肩書きは何か? 組織を離れて悠々自適の「無職 島耕作」への期待もネット上に寄せられている。

2期連続大幅赤字で辞意明かす

   大手家電メーカー勤務の島耕作シリーズは漫画家の弘兼憲史氏の代表作。友人や女性の助けで仕事上の苦難を乗り越え、派閥抗争の余波で時に左遷を味わいながらも出世するという筋立てが団塊世代の心を捉えて90年代にはブームをも巻き起こした。

   「モーニング」誌上で、その島耕作が社長辞任の意向を漏らしたのは、社員を前に「2013年 年頭社長ご挨拶」を行った後のことだ。「テコット」(旧・初芝電器産業)の社長である島耕作は、この年頭挨拶で、12年度は連結決算で6800億円の赤字見込みで、2期連続の大幅な赤字計上となることを社員に告げた。続けて「ひとえに社長の私の責任であります。ここに伏してお詫び申し上げます」と述べていた。

   挨拶を終えた島社長に、同じく代表権を持つ万亀会長が問いかける。

「社長を辞任するつもりか?」(万亀会長)
「2期連続の大幅赤字を計上したのですからこのまま居座るわけにもいきません。今年の5月の株主総会で辞任しようと思います」(島社長)
「そうか。それも仕方ないことか…」(万亀会長)

   テコットの旧名・初芝電器産業のモデルは、弘兼憲史さんが漫画家デビュー前に勤務していた松下電器産業(現パナソニック)で、社名変更を含めた松下の現実の経営動向が「島耕作」に反映されることは有名な話だ。

   「2013年 年頭社長ご挨拶」の内容も、パナソニックの現状をほぼ投影させたもので、現実にパナソニックの12年度決算は、前年度に続いて7000億円を超える巨額赤字を計上する見通しとなっている。

   「社長 島耕作」では、島が一気に減損処理して2期連続で大幅赤字を計上した背景について「後任社長のことを考え、負の遺産を引き継がせたくないと考えた」からとなっている。

弘兼氏「経団連会長のような役もやらせたい」

   島耕作が社長に就任した2008年、全国紙などが朝刊社会面で「新社長に島氏」という見出しで報じたように、島が辞意を明かした今回も毎日新聞電子版が早速「モーニング」発売日の12月6日に「島耕作社長 連載30周年を目前に辞意」と報じた。

   これを受けてネット上には関連スレッドが林立し、書き込みの多くは「社長 島耕作」に続く新たな肩書きをめぐるものだった。「課長 島耕作」から部長、取締役、常務、専務、そして社長へと出世によってタイトル名も変遷してきただけに、漫画ファンらの関心も高い。

   「モーニング」の最新号では、島耕作は辞意を伝えた万亀会長から逆に、会長辞任の意向を切り出され、「島君、俺のあとをキミがやれ。キミは会長にふさわしい」「キミにはまだ業界再編という大きな仕事が残っている」。

   さらに、継続勤務を希望している現在の会長秘書の処遇をめぐり、「キミ(島)が会長になったら秘書にしてやってくれんか」との求めに、「はい、喜んで」と応えているだけに、大方のネットユーザーの読みは無難に「会長 島耕作」といったところ。

   作者の弘兼氏は12年9月に行ったファーストリテイリングの柳井正CEOとの対談で、こう言っている。

「ボクと同い年(65歳)の島耕作はそのうち会長になるかもしれない。その際は『経団連会長』のような役もやらせたい。国際経済を見渡し、日本の進むべき方向に意見を言わせていきます」。

   この対談を読んだユーザーなどからは「会長」→「相談役」→「経団連会長 島耕作」との書き込みも多かった。

   一方、「65歳で定年なんだからゆっくりしたら」「4年も社長やって巨額赤字出したんだから、すっぱり退くべきだ」といった声もあり、新タイトルとして「無職 島耕作」「嘱託 島耕作」を推す意見も一部で見られた。

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