人質テロの犠牲者氏名公表求めた内閣記者クラブに批判殺到

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   プラント大手「日揮」の日本人社員7人の死亡が確認されたアルジェリア人質事件。内閣記者会が事件の犠牲者7人の氏名公表を政府に申し入れたことを巡り、マスコミへの批判が相次いでいる。

   遺族への配慮など理由に公表を避けた政府に対し、記者会側の申し入れの根拠は「国民の関心の高さ」などだ。多くのネットユーザーからは「遺族宅に押し寄せて人権侵害するつもりなのか」「実名にこだわる意味が分からない」と厳しく突っ込まれている。

「遺族へのいたわりはマスコミにないのか」

   アルジェリア人質事件に関して政府は2013年1月16日の発生以来、無事が確認された「日揮」の社員や、21日に死亡確認された7人について氏名など一切を公表していない。菅官房長官は「ご家族は大変悲しみ動揺しており、日揮と相談して氏名の公表は避けて欲しいということだった」と述べている。

   国は05年に閣議決定した「犯罪被害者等基本計画」を機に、事件被害者を実名・匿名のどちらで発表するかについて警察側に委ねている。近年は匿名発表のケースも増えており、政府は人質事件について遺族感情を優先させて身元情報を伏せてきた。

   これに対し、内閣記者会は1月22日、首相と官房長官宛に7人の氏名や年齢の公表を求める申入書を提出した。同会は首相や官房長官を中心とする首相官邸の動きを主な取材対象とし、全国紙やブロック紙、各テレビ局が加盟する記者クラブの一つである。

   その内閣記者会は公表を求める理由として①事件への国民の関心が高いこと②政府が公的に安否確認を行っていること③政府が情報収集、救出、帰国支援に全面的に関与していること――を挙げている。加えて2004年4月と10月にイラクで起きた人質事件の際、当時の政府は日本人被害者の名前を公表している、と指摘した。

   ところが、記者会側の思惑とは異なり、大いに反発を買っているのだ。政府に犠牲者情報の公開を要求した――というニュースが流れると、ネット上には、「遺族を晒しものにしてお涙頂戴記事を書きたいだけだろ」「遺族へのいたわりとか、節度というものはマスコミにないのか」「国民の関心が高いとかは余計なお世話。実名が必要な意味が分からない」といった意見が多く寄せられた。

   また、「政府の発表に頼らず、自社の責任で取材して遺族の了解とって実名報道すればいい」「メディアは本当に報道被害対策をどうにかしろ。放置したままだから、『情報非公開』の言い訳が説得力を持ってしまう」などのコメントもあった。

   この問題を巡っては、毎日新聞のベテラン記者のツイートにも批判や反論が殺到した。

「亡くなった方のお名前は発表すべきだ。それが何よりの弔いになる。人が人として生きた証しはその名前にある。人生の重さとプライバシーを勘違いしてはいけない」

   こうした記者のつぶやきに対し、リプライの多くは「こういう報道の方針が一日も早く改まりますように」「実名じゃないと弔いにならないのか。勝手な理屈、勘違いとしか思えない」「ご遺族がいやならそっとしてあげてほしい。そもそも伝える側が判断することなのか?」といった内容だった。

「身元不明では問題を検証できない」

   極めて少ないながらも、ネット上にも内閣記者会側の姿勢を擁護する意見はある。「亡くなった人がどんな人でどんな思いで仕事をしていたのか、多くの人に知ってほしいと思う遺族もいるはずだと思うけど」などの声が寄せられている。

   メディア研究の専門家にも公表すべきだという意見は多いようだ。1月23日付産経新聞朝刊では上智大の田島泰彦教授(メディア法)が、

「遺族への配慮は大事だが、(中略)身元が分からなければ、会社や政府の対応に問題がなかったかを検証することもできない。この先もずっと名前を出さないという対応には疑問が残る」

と主張している。

   毎日新聞の同日付夕刊では報道・人権問題に詳しいとされる田中早苗弁護士が

「日本中が注目している事件であり、親族のほかにも心配している人はいる。政府はよほどの事情がない限り氏名を公表すべきだと思う」

と述べ

   青山学院大の大石泰彦教授(メディア倫理法制)は

「遺族の意向は尊重すべき」

として生存者に限定した公表を求めた上で、

「現場で何が起きたのか。政府や会社は対策を講じていたのか。それは生存者にしか語れない」

と話している。

   毎日新聞によると、人質事件に関してイギリスでは、イギリス人の死亡者の遺族が国を通じて実名でコメントを発表している。フィリピンでは、フィリピン人の生存者が報道機関の取材に写真付きで実名で答えているという。

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