SARS似の新型ウィルス「ヒト―ヒト感染」濃厚 専門家は「大流行の可能性」を指摘

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   2012年9月に中東で見つかった重症急性呼吸器症候群(SARS)に似た症状を引きおこす新型ウィルスが、ヒトからヒトへ感染する疑いが濃厚になっている。

   イギリスでは父子間で伝染したと見られる症例が出ている。英当局は現在のところ拡大の危険はないとしているが、専門家はパンデミックの可能性も指摘している。

11の症例中、5人が犠牲に

   問題の新型ウィルスは2012年9月に中東で見つかり、世界保健機構(WHO、ジュネーブ)が注意を呼びかけていた。2003年に猛威をふるい数百人の死者を出したSARSウィルスと同属の「コロナウィルス」で、肺のほか腎臓にも障害を引き起こすとされる。全世界で11の症例が確認されていて、このうち死亡したのは5例ある。

   これまで、感染源は動物からと見られていて「ヒト―ヒト感染」は確認されてこなかった。

   今回、イギリスで見つかったとされているのは、父から息子への「ヒト―ヒト感染」だ。中東とパキスタンに渡航歴のある父親が最初に発症し、その後渡航歴のない息子が同様の症状を示した、と英BBCが現地時間2013年2月13日に伝えている。

   記事では、「中東への渡航歴のない人物が新型コロナウィルスに感染したということは、『ヒト―ヒト感染』が起きたこと、そしてそれが英国内で起こったことを示唆している」との見方の英国健康保護庁・呼吸器疾患部門長のジョン・ワトソン教授が示している。

   ただ、患者の入院している病院の医師や看護師といったスタッフへの感染は確認されていない。そのため、現時点では市中で感染が拡大するリスクは低いと考えられているそうだ。

   渡航医学に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授も「現時点では『大規模』に拡大する様相ではありませんが」と前置きしつつ、こう指摘した。

「動物→ヒト感染だけであればどんどん拡大する恐れはありませんが、ヒト→ヒト感染が拡大するとパンデミック(大流行)の可能性もあるということになります」

   今後の展開を注視する必要がありそうだ。

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