「1万部で超面白い」「100万部でありきたり」どっちを担当したい 講談社の「採用面接質問」に侃々諤諤

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   1万部売れているとんでもなく面白い漫画と、100万部売れているけど、ありきたりとしか言われない漫画、どっちを担当したいか?―――週刊少年マガジン(講談社)の編集部員が、ツイッターで明かした「採用面接の質問」がネット上で話題となっている。

   正解はないとしていたのだが、「マガジン編集長が『ありきたりでも100万部売れる漫画と答えろ』と言っている」と、インターネット上の一部の人から誤った解釈をされ、それをもとに大学教員らから批判的な意見が相次いだ。このため、投稿した本人は意外な余波に悩む羽目になってしまった。

「学生さんの好きな言葉」と「企業が望む言葉」の溝

   話題になっているのは、週刊少年マガジン編集部員で、別冊少年マガジンの編集長をしている人物(通称:別マガ班長)のツイッターアカウントだ。2013年3月6日、出版社志望だが面接で落とされ続けているという就活生からの質問に答えて、アドバイスをした。

   企業が就職試験で調べたいことは「その学生さんがどんな人か?その学生さんはお金を稼いでくれる人かどうか?」の2点だとして、具体例として、自身が面接官になったときに必ず訊くという質問を挙げた。

「1万部売れているけど、とんでもなく面白く、漫画の歴史に残りそうで、読者の心にも深く残りそうで、先輩や後輩もみんな凄い作品だと言ってくれる漫画。それと、100万部売れているけど、先輩や後輩は面白いと言ってくれず、まあ、よくある漫画だよね、としか言われない漫画。そのどちらの漫画を担当したい?」

   この質問、正解があるわけではないが、学生のほとんど全員が「1万部のほう」と回答するという。そんな中で、「100万部のほうを担当したい。なぜなら~~」と理由や夢も含めて、しっかりした答えをした一人の学生がいたと紹介した。その学生は、講談社ほか出版社のみならず、たくさんの内定をもらったという。

   そして、こう解説した。

「ヒントは、『作家さんへの貢献』ともうひとつ『面白いか面白くないかを最後に決めるのは読者のみんな』という点です。自己実現が、作家と読者の仲立ちの延長線上でできる人は良い出版人だと思います」
「『学生さんの好きな言葉』と『企業が望む言葉』の溝を埋める何かのヒントになれば幸いです」

   また、「少しお金のことを強調したのは、実は、出版社を志望する学生さんは、商業活動に関心がなさすぎる人が多かったりするんです」「100万人もの人が買ってくれている漫画には何かがある、という視点は持ってほしい」といった説明をフォロワーとのやりとりの中でしていた。なお、この質問を面接で使うことはもうないという。

出版社を志望する学生の多くは、商業活動に関心がなさすぎる

   ところが、この一部が切り出され、まとめサイトの記事になると「マガジン編集長が『ありきたりでも100万部売れる漫画と答えろ』と言っている」という誤った解釈がインターネット上に流布されることに。「なんつーの『商業主義をあえて選択する俺すげえ』的な企業人の言動もそろそろオワコンですよ、と。飽きられてる」などと批判が寄せられた。

   大学教員を自称するアカウントも「こういうドヤり方して採用してたんじゃ、そりゃマンガも今みたいなていたらくになるよなあ……としみじみ」「100万部売れるありきたりなマンガがないと1万部のコアなマンガも支えられない、ってのが『ビジネス』のリクツの最大公約数でしょうに。いきなり二者択一にしちまってる時点でもう……しかもそれを面接時のフィルターにして、前者こそがオトナでプロ、とドヤる、と」と嘆いて見せた。「ドヤる」とは「ドヤ顔をする」の略で「得意げになっている」の意味と思われる。

   厳しい就職活動に挑む大学生に「読者や作家を意識しよう」と伝えた言葉が、違う意味で「拡散」する状況に、別マガ班長は「苦しくなります。作家に申し訳なくて」「本当にそんなことを思っていたら、別マガのような雑誌を作ろうと思うでしょうか。うまく行き始めているのに、新連載を誰でも応募できる公募で募集するでしょうか」。そして、今後のアカウント運営に悩む様子ものぞかせた。

   ただ、「意図はよーくわかる」と班長を擁護する声も少なくない。マガジン編集部OBの樹林伸さんはツイッターでこうフォローした。

「ようするに『編集者たるもの、自分や周囲の少数の価値観より大多数の読者の評価を信じるべき』ってことだろ?文章の巧い班長にしちゃ、ちょっと伝わりにくかったけどな」
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