増えるFX投資、2月は過去最高 「ミセス・ワタナベ」も熱くなっている

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   アベノミクス効果によって、2012年末から続いている円安基調で、日本の個人投資家の通称である「ミセス・ワタナベ」も外国為替証拠金(FX)取引に熱くなっているようだ。

   金融先物取引業協会の店頭FX月次速報値によると、店頭FX市場の総取引金額は2013年1月に、じつに前月比で2倍超も増えて345兆9101億円に達し、2月にはさらに伸ばして366兆6827億円(前月比6.0%増)と、過去最高を記録した。

米ドル買い「他の通貨を圧倒している」

   円安基調が鮮明になって4か月。「米ドル買い」が勢いを強めている。

   外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長・上席研究員は、「米ドル買いが他の通貨を圧倒しています」と話す。

   同総研によると、2012年9月以降に個人投資家が「買いたい」通貨は、米ドル、ユーロ、豪ドルが上位を占めた。現在もこの「顔ぶれ」に変わりはないが、円安基調が鮮明になるにつれて米ドル買いが増え、米ドルとユーロで、FX取引の9割超を占めるようになった。

   それは、12年9月のFX総取引金額に占める米ドルの割合が22.8%(円ベース)だったものが、13年2月には42.1%(金融先物取引業協会調べ)にまで上昇したことからもわかる。

   米ドル人気の要因には、ユーロや豪ドルに対する信頼低下がある。ユーロは13年2月25日の「イタリア・ショック」のように、「いつ何時、不意討ちを食らうかわかりません」(神田氏)と、欧州の債務危機がくすぶっていることがある。豪ドルは、「足元の利下げ観測は後退していますが、高金利の恩恵を享受しにくい状況になっていることにかわりはありません」と指摘する。

   ユーロや豪ドルに比べれば、米国の景気回復はより確かなものになりつつある。もちろん、米ドルは情報量が豊富なことから、個人投資家が投資しやすいこともある。

いまFX市場を動かしているのはデイトレーダー

   1ドル90円を超えてきて、そろそろ「高値づかみ」になる恐れもあり得るというのに、米ドル買いの勢いは衰えない。「ミセス・ワタナベ」は、まだ円安が進むと読んでいるわけだ。

   とはいえ、売買は活況だが、FX取引のすそ野が広がっているわけではない。前出の外為どっとコム総研の神田卓也・調査部長は、「最近は初心者の女性や年配者も増えてはいますが、全体的にはまだ少ない。いまFX市場を動かしているのはデイトレーダーや、それ以上の超短期売買を繰り返す投資家です」と話す。

   そのため、売買高が過去最高を更新する一方で、「取引残高がなかなか積み上がっていきません」と指摘する。2006~07年ごろの「ミセス・ワタナベ」は、取引層を拡大しながら売買高を増やしていったが、その点ではまだ広がりに欠けており、様相が異なるという。

   残高が伸びない要因は、日米に金利差がないことだ。金利差はFX取引のメリットの一つ。たとえば、米ドルの金利が3.1%で、日本円の金利が0.1%だった場合、この条件で円を売って米ドルを買えば、年間3%の金利収入が得られる(日本円と米ドルの為替レートに変動がない場合。ただし、同じ条件で米ドルを売って日本円を買うと年間3%を支払うことになる)。

   明るさが見えてきたとはいえ、米国も量的緩和を継続している。一方、日本も2%の物価上昇目標を設けてはいるが、なお足元の金利は低く抑えられていて、現状では「金利差」の魅力はない。

   ただ、「米国には金融緩和の解除を模索しはじめたとの思惑が働いていて、金利上昇が見込めそうです」と、神田氏。多くの個人投資家が動き出すのは、むしろこれからのようだ。

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