スマホを落としにくい白衣ができた 慈恵医大病院はこんなことにも知恵絞る

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   病院ぐるみでスマホを導入、最高度のICT(情報技術)医療をめざす東京慈恵会医大病院が2016年12月13日、技術開発の一端を発表した。

   スマホが落ちにくい白衣、来院の患者向けのサービスなどいずれも産学共同開発した。同病院はこうした技術が広がることを期待している。

  • 技術開発の一端として「落ちない」白衣を発表(画像はイメージ)
    技術開発の一端として「落ちない」白衣を発表(画像はイメージ)

胸の専用ポケットの裏に滑りにくい素材

   高機能白衣メーカー・クラシコの最近の調査によると、医療従事者の81%がかがんだ時などにスマホを落とし、35%は故障・破損させた経験があった。そこで、スマホが落ちない白衣を共同開発することにした。

   胸の専用ポケットにスマホを入れ、何度も試作をくり返し、取り出しやすく、落ちにくい角度を工夫したうえ、裏にすべりにくい素材を使った。胸の膨らみがある女性用は角度を変えた。実際のデモンストレーションでは、モデルが床のものを拾おうと深くかがんでも胸のスマホは落ちなかった。慈恵医大病院では大好評で、同社は来年 1月からは通信販売する。

   慈恵医大病院では3000台以上のスマホを医療従事者に配付し、ナースコールやマニュアルなどに活用を始めているが、来院者にもスマホ活用を勧めている。そのためのソフトをアルム社などと共同開発した。デジタル診察券、病院会計の決済サービス、病院内のどこにいても診察時間が近づいたら知らせるサービス、病院内の案内のナビ、さらには患者のマイカルテ、医療画像の取り込みも実現している。処方箋を自宅近くの薬局にあらかじめ送って処方待ち時間をなくすサービスは現在はファクス中心だが、薬局側が対応できれば電子処方箋も送れるようになっている。 同病院に続いて、数か所の大学病院が本格的なスマホ導入を検討しているという。

   従来、国の電波環境協議会が医療機器への影響から病院内の携帯電話使用を規制していた。しかし、技術の進歩で電波が弱くなり、影響が無視できるようになったとして、14年 8月にガイドラインを改正、規制が緩和された。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

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