女子社員を悩ます「IT音痴」のダメ部長

2008/10/16 13:36

    2000年前後に起きたとされる「IT革命」以降、オフィス内では急速にフル・デジタル化が進んでいます。ボールペンや鉛筆を握りしめ、書類作成に汗をかいていたのも今は昔。オフィスの主役は、いまやパソコンです。キーボードを叩く音が幾重にも響き渡り、プリンタが止めどなく紙を吐き出す。

   オフィスは、名実共にIT革命の主戦場となりました。ところが、革命がわずか10年足らずのうちに進行してしまったため、笑うに笑えないトラブルにも事欠かないようです。

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課長と部長がソフトの使い方を覚えようとしない

   先日も、こんな話を聞きました。

   ある会社の営業セクションでは、上司への報告や営業同行の依頼などを効率化するため、ウェブ対応のスケジュール管理ソフトを導入しました。外回りをしていても、端末からインターネット経由でアクセスさえすれば、自由に書き込んだり、内容を読んだりできるというアレです。

   会社側は、ペーパーレスが進むことでコスト削減はもとより、環境に配慮するイメージもアップして良い、口頭でやり取りしているより時短にもなる、と満足気でした。3年程前のことです。

   ところが、目に見えたペーパーレスの効果もなく、また時短にも繋がっていません。その理由を、女子社員がこっそり明かしてくれました。

「40代の課長とその上の部長が、ソフトの使い方をまったく覚えようとしないの。社内でミドルを対象にしたパソコン研修もしてるんだけど、使おうとする気がないから、ぜんぜん覚えてこないのよ」

   とどのつまり、スケジュールソフトの画面を一日に2回ほど定期的にプリントアウトし、課長と部長に見てもらっているそうです。

(続く)

井上トシユキ

1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。TBSラジオ「アクセス」 毎週木曜担当。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社刊)「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文芸春秋社 刊)など。
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