会社をやめて独立したときに必要なモノとして、前回や前々回のコラムで、「仕事を取る力」や「利益を生み出す力」について説明してきた。実はもう1つ、必要不可欠なモノがある。それは「何があっても落ち込まない思考回路」だ。
「独立に向くタイプとは?」と聞かれたら、私は一番に「切り換えが早い人」をあげたいと思う。仕事が思うようにいかなかったり、人間関係で悩んだり、予期せぬトラブルを抱えて思いっきりテンションが下がったりしたときに、いかに早く気持ちを切り替えて次のアクションへ移れるか。この切り替えがなかなか難しいのだ。
自営で仕事をしていくと、常に悩みはつきない。独立当初は、描いたプランと現実とのギャップに戸惑ったり、先が見えない不安におそわれることがある。そんなとき、必要以上に考え込んだり、精神的な負担を感じてしまう人は、いくら能力や才能があっても気持ちで負けてしまうことがある。
物事をどう受け止め、どう感じるかは、人それぞれ違うし、その人の持って生まれた性格に根ざすものなので、簡単に変えることはできない。そのため、自分が独立して実力を発揮できるタイプなのか、会社の中にいて力を発揮できるタイプなのかを見極めておくことも重要になる。
ベストセラー『鈍感力』を書いた作家の渡辺淳一氏は「鈍感力とは基本のところで鋭敏さや見識を持ち、その上で能力をさらに伸ばす推進力、あるいは落ち込まない復元力のこと」と述べているが、会社に属さないで生きていくには、この「落ち込まない復元力」がより必要になる。
(続く)
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