企業で働く「非正規」従業員の割合が、4割近くにのぼっているという。仕事の繁閑に対応し不安定な雇用契約で働くのだから、時給換算で正社員より高くてよいはずという意見もあるが、現状はその逆だ。
ある会社では、パートタイマーが同じラインで働き始めた新入社員の給料が高いことを知り、待遇のアンバランスに不満を抱いているという。
――食品工場で総務を担当しています。先日、パートタイマーのAさんが、自分たちの待遇を見直して欲しいと直談判してきました。
Aさんはパート主婦たちのリーダー格。仲間のひとりが一緒にラインで働いている新入社員の給料を知ってしまい、それがパートの間で広まって不満が高まっているというのです。
うちの工場も、昔は正社員中心で回していて、パートは補助的な役割と位置づけられてきました。しかし景気が悪くなり中国との競争も厳しくなる中で、徐々にパートの割合が増え、仕事の内容も重くなってきました。
また、パート主婦の給料は、これまで夫の収入の補助的なもので、給料が少なくても「まあ仕事があるだけマシよね。ヒマよりいいし」と、不満もいわずに働いてくれていたのです。しかし、リーマンショック以降は夫がリストラや給料カットに遭う人もいて、
「なんでパートと同じ仕事をしてるのに、正社員の方があんなに給料が高いの?私たちも同じくらいもらってもいいはずですよね。もし会社の懐が厳しいのなら、正社員の方を下げればいいんじゃないですか」
などと待遇のアンバランスをシビアに見る人も出てきました。
念のため工場長に報告すると、「うちでパートをやりたい主婦はいくらでもいるんだ。それに、これ以上コストを上げられないよ」とつれない返事。このまま放置していていいものでしょうか――
(続く)
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