2024年 4月 24日 (水)

45歳独身サラリーマンS氏は「生命保険の全解約」をしても大丈夫なのか

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   年明けに45歳の誕生日を控えているS氏は、中堅商社の営業で働く独身サラリーマン。仕事は手堅く人当たりもよいので、上司や同僚、取引先からの信頼は厚い。それでも会社の業績落ち込みが影響し、冬のボーナスは2年連続でゼロになってしまった。

   大学時代の友人の中には、大手電機メーカーに入ったものの、早期希望退職に応じざるをえなくなった人もいた。入社当時には考えもしなかった将来だ。

   ここ数年は浮いた話もないが、「いまさら寂しくもない」ので結婚への意欲はあまりない。しかし、この先ずっと独身を続けるとしても、給与があがらない中で家計を切り詰めなければ将来への蓄えを確保することは難しそうと感じている。

保険料を支払わずに継続できる「裏ワザ」がある!?

普段から「かかりつけ」のファイナンシャルプランナーや保険代理店とのつながりを作っておくべき
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   S氏が最初に考えたのは、「生命保険を全部解約してしまう」ことだ。妻や子どもがいなければ、自分が死んでも財産を残す必要がない。ただ、バブル末期に入ったままの保険は毎月数万円ずつ支払ってきただけに、簡単にやめるのはもったいない気がする。

   それに、冷静に考えてみると体力の衰えは目に見えており、もしかすると健康面の不安が出てくるのはこれからが本番かもしれない。もしも病気になった場合、蓄えが一気に底をついてしまう。老親はまだ元気だが、費用面で頼ることができない。

   そうすると減らすだけでなく、新規で医療保険などに入って足りないところを補う必要もあるのだろうか――。考えるべき要素が複雑すぎて、頭が痛くなる。

   とにかく総額は抑えたいが、将来に最低限の不安がないようにしたい人は、どうすればいいのか。何か裏ワザのようなものはないのだろうか。保険見直しに詳しいオリックス生命のダイレクト事業部担当部長・山本秀一氏にポイントを聞いてみた。

「裏ワザですか?(笑)保険を解約しなくても、保険料の支払いを中止しながら、加入中の保険を継続する方法がありますよ。当初の契約よりも『保障』が小さくなるか、『保険期間』が短くなりますが、月々の負担はゼロになります」

   S氏が仮に今後も独身を続ける場合、保険料の支払いを止めて、死亡保障の額を減らす「払済(はらいずみ)保険」に変えたり、保障額を変えずに保険期間を短くする「延長定期保険」に変えることが考えられる。なお、これらの変更には解約返戻金が必要になるので、いわゆる掛け捨て保険には適用できない。

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