2024年 4月 17日 (水)

メディア掲載への道は「急がばまわれ」 まずは「再確認」したいコト

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   「中小企業の隠れたニュースを世に出す」ために、多くの中小企業経営者とお話をさせていただいている。多くの中小企業は、「うちなんか、掲載されないよ」と言って、初めからあきらめムードが漂っている。しかし、メディアでは日々、中小企業ネタが報道され、その企業は技術・製品・サービスのPRにつながり、事業に少なからず好影響を与えている。

   だから、あきらめてはいけない。メディアが振り向くようなニュースを生み出せばいい。そのために大事なことは、もう一度、経営者のロマンや企業理念を再確認し、どのように社会貢献していくかを明確にしていくことである。メディアは社会に対して影響のあるニュース、新しさや珍しさのあるニュースを求めている。「急がばまわれ」である。

記者の「社長の夢は何ですか」質問に、どう答えるか

   記者は、よく「社長の夢は何ですか」と質問する。社長が「夢」をどのように受け取り、どのような答えを返してくるかによって、人間性もうかがい知れるという巧妙な質問だ。「技術・製品・サービスを多くの人に使ってもらうことで、豊かな生活に貢献したい。困っている人をなくしたい」と答える社長もいる。一方、「売り上げ100億円企業を目指す」と収益の拡大を口にする社長もいる。どちらも社長の夢であり、良い悪いはない。

   ただし、メディアの質問であることを考えると、社会貢献の答えがベストになる。記者にとって、株式を公開していない中小企業の売り上げは、ニュースバリューに乏しい。それよりも、「この会社は社会と向き合い、社会に貢献しようと努めている」という印象を与えた方が、記者も応援しようという気になるし、記事になる確率もアップする。もちろん、質問が「収益目標は」だったのなら話は別だが。

   これが、社員や取引先からの質問だったとしても、同じことが言える。社員には月次、年次の収益目標を設定、管理し、目標達成のために発破をかけるのが一般的だ。だからこそ、経営者のロマンや企業理念が大事になってくる。社員からみれば、毎度おなじみの目標発言には辟易している。でも、「自分の仕事が世の中の役に立っている。お客様を幸せにしている」と思えれば、モチベーションが変わってくるだろう。取引先についても、数字の話ばかりでなく、世の中を変えよう、良くしようとの理念の共有があれば、関係は強化されるに違いない。

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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