2024年 4月 26日 (金)

<今週のワイドショー>田中文科相暴走「待ってました!」不認可で騒ぎ、「一転認可」でまた騒ぎ…

   ワイドショーにしてみれば、「待ってました!」と思わず声を上げてしまうようなネタだっただろう。とにかく、何をやっても話題になる田中真紀子文部科学相が暴走し、あげくにつっ転んでしまったのだ。どう取り上げたって番組は盛り上がる。

   「田中文科相『大学新設認可しません!』寝耳に水の関係者『無茶苦茶ですよ』」(TBS系「朝ズバッ!」)、「田中文科相3大学不認可!秋田出身の小倉智昭怒り『東北に美大必要』」(フジテレビ系「とくダネ!」)と、手続きや段階を踏まずに、にわかに不認可にした田中の独善ぶりを批判した。しかし、田中は大臣就任直後から大学設置・学校法人審議会が右から左に申請通りに認めることを問題にしていたが、審議会は大臣の意向を歯牙にもかけない様子で3大学にOK出したため、翌日に「不認可」と逆襲に出たというのが経緯だった。この問題を以前から取材しているわけではなかったワイドショーは「唐突に」と伝えたが、実際は「唐突」ではなく、田中の性格を考えればある程度予想できたことだったのである。

大学の過剰、経営悪化の問題提起

   結局、田中は「不認可」を引っ込めることになって、「3大学一転認可の舞台裏『真紀子の顔潰さず、文部官僚傷つかず、大学納得』シナリオ」(「とくダネ!」)という落としどころになった。

   ただ、田中の独り相撲は滑稽だったが、それで浮かび上がった問題も大きかった。大学の過剰、経営悪化、学生切り捨てだ。テレビ朝日系「モーニングバード!」は「田中文科相騒動ともかく…儲からない潰れる!それでも大学新規参入のカラクリ」「『田中大臣に賛成。僕の大学院もなくなった』(スケート金メダリスト・清水宏保)」と伝え、日本テレビ系「スッキリ!!」も「申請すればほぼOK?文部官僚が仕切る大学新設・増部―大臣も審議会も形だけ」と問題提起した。たしかに、真紀子騒ぎというだけで終わりにならない課題を含んでいる。この話、「一転認可の3大学『いい宣伝になって4、5年間ブームになる』田中大臣また暴言」(「朝ズバッ!」)なんてオチまでついている。(テレビウォッチ編集部

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