2024年 4月 24日 (水)

<ダンダリン 労働基準監督官>
若者よブラック企業と戦おう!労働Gメン竹内結子もうだれも止められない「無法労務は許さん」

   10月からの新ドラマの中でトップを切ってスタートした。なかなか良い滑り出しである。労働基準監督官という地味で固いイメージの役人が主人公だが、そこはエンターテインメントの世界、強烈なキャラの女性監督官ということになっている。

   原作はコミックで、かつて大ヒットした「カバチタレ!」(2001年フジテレビ系)の作者によるものだ。なあるほど、「カバチタレ!」も行政書士という思いっきり地味そうな職業の主人公が活躍していたもんね。そしてどちらも、その職業に正面から取り組むことによって、社会の片隅で一生懸命生きる弱者の味方となるところが共通している。

ドラマで知ってほしい「泣き寝入るじゃダメ」

   昨今、ブラック企業に泣かされている人々の記事をよく目にする。まさかあの有名な大企業まで…というような会社名まで出てくる始末だ。渦中の人の体験など読むと、信じられないことが行われているらしい。とくに正社員難に付け込んで、若者を使いつぶすブラック企業は殴ってやりたいぐらいだ。ここ10~15年ほどの間に、明らかに労働過重からうつ病になり、最前線から脱落したまま復帰できない若い人たちを個人的にも何人か見聞きしてきた。なかには自殺してしまった優秀な若者もいる。

   人口構成が逆ピラミッド化するなかで、若い良質の労働力を浪費する余裕など日本にはない。企業にしても、一時は若い労働力を搾り取って得したかのように見えるかもしれないが、通常の企業であれば、使い物にならなくなった人たちをすぐに解雇することはできず、結局、一定期間給与を払い続けなければならない。悪質なブラック企業はそれさえも果たさない。

   さらに、国とすれば、始まったばかりで躓(つまず)いた若者のその後の長い人生を社会福祉で支えなければならなくなる。これって、原発のコストが一見安そうに見えて実は高くて、しかも将来の解決が見えないのと似てない?

   こういうドラマが放送されることによって、それまで気がつかなかった労働基準法とか、労働基準監督署に駆け込むことができることを知るだけでも、少しは若い人たちが心強くなれればと思う。

   ただ、企業の経営者や上司は自分が努力して成功した人が多いから、全く悪意なく普通だと思っていることが、若い人や部下には耐えがたいことだったりする場合も少なくないだろうね。そういう時はちゃんと言った方がいいよ。言われなければわからないこともあるからね。

   あ、このドラマの時間帯だけど、第2回目からはウラに強力な「リーガルハイ」(堺雅人主演 フジテレビ系)が控えてるぞ。では、ダンダリン=段田凛(竹内結子)ちゃん、健闘を祈る。(日本テレビ系水曜よる10時~)

(カモノ・ハシ)

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