2024年 4月 20日 (土)

<プラトニック>(NHKプレミアム)
12年ぶり中山美穂主演、民放コケまくりの野島伸司脚本、ジャニーズで貴重な演技派・堂本剛…突っ込みどころいっぱいで目が離せん

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   中山美穂の連ドラ主演は12年ぶりだ。プライベートでいろいろ問題を抱えているミポリンがドラマでも苦悩する母を演じている。シングルマザーの沙良(中山美穂)は、先天性心臓疾患の娘(永野芽郁)のため、女を捨て母親として生きると決めた。自殺志願者のサイトに「死ぬなら心臓をください」と書き込みをし、それに「僕のハートをさし上げます」と返事をしてきた青年(堂本剛)と会うことになり、そこから物語が始まる。

ありえねえ…「あれえ?」連発の珍妙な設定・展開

   初回では、沙良が青年の素性を主治医に調べさせ、この青年が脳腫瘍で余命わずかというところまでわかったが、そんなことまでわかったのに、彼の名前を知らない。残された道は心臓移植しかないと思い詰めていたわりには、他人が特定の人間に臓器をあげると臓器売買になるということを知らず、主治医に言われて初めて愕然とするなど、「おやっ?」と思うシーンがなくはない。

   2人で食事しているところに元夫が怒鳴り込み、そんなに死にたいならと青年にナイフを突きつける場面は、さながら大映ドラマ。ま、いろんな意味で、目が離せないドラマだ。

   脚本の野島伸司と中山は「素敵な片思い」(フジテレビ系)で、野島と堂本は「人間・失格」(TBS系)でコンビを組んでいて、懐かしくもある。音楽がビリー・ジョエルというところも、いかにも野島ワールドである。懐かしのいろんな意味で楽しめるドラマだ。

   心臓移植がむずかしくなって落ち込む沙良に、「だったら結婚しましょう。年下はお嫌いですか」と青年はいう。初回はここまで。堂本剛の無表情で感情を抑えた演技がいい。「人間・失格」でイジメられ役を演じていた頃から、たしかに演技は巧かった。普段、バラエティなどで見せる剛とは180度違うからさすがだ。ジャニーズには貴重な演技派、もっといろんなドラマに出てればいいのに。

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