妄想ニホン料理(NHK総合)
パリのシェフに「あんまん作れ!」妄想駆り立てできた珍品は...夜中にお菓子食べたくなる罪作りな番組
誤解は発明の母、がうたい文句の妄想お料理バラエティで、「サラメシ」「グレーテルのかまど」など、NHKの食べ物バラエティのゆるーい雰囲気を愛してやまない私のツボにクリティカルヒットした。ベースにあるのは教養番組なんだけれど、ゆるい雰囲気と切り口の良さが相まって、お勉強感が薄いのがうれしい。今回はパリのシェフとヨルダンの首都「アンマン」の菓子職人に、数点のヒントを手掛かりに「あんまん」を作ってもらう。
アーモンドクリームと餡子はさんだ和風エクレア
各シェフに与えられた情報は(1)甘い「アン」が入っている(2)コンビニのレジの近くで売られる人気商品(3)柔らかく肌触りがいいというもの。ここからが腕の見せ所だ。最初に登場したクリストフさんは、エクレアが得意だという都会のパティシエである。「アン」はきっと餡子のことだと類推するあたり、なかなかいい線いっている。ちょっぴりナルシストの香りを漂わせるのが難点だが、腕はよさそう。彼が作ったのは和風のエクレアだった。
肌触りの良いふわふわシュー生地にホワイトチョコレート風味のアーモンドクリームとたっぷりの餡子を挟み、金粉であえたアーモンドクッキーと甘納豆を飾る。見た目も中身もとにかく華やかで、一歩間違えたらけばけばしくなるところを「ゴージャス可愛い」「モダン」な印象におさえているあたりはさすがでした。
続くダビッドさんはフランスの料理シーンをいろどる前衛コックらしく、野趣あふれる卵料理を創作した。すべすべの卵の殻の中で卵黄を蒸し、生のヤングコーンとトウモロコシのムースを添え、キャラメルソースで調和をとる。おかずなのかデザートなのか判断に迷う不思議プリンの完成って...。ヒントを拡大解釈しすぎです。