2024年 4月 26日 (金)

「そのアクセントやばくね?」急速に変わってきた日本語!欽ちゃんは支持「いいんじゃない。個性ですよ」

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   コメディアンの萩本欽一さんは今春(2015年)から駒澤大学の学生になった。若い学生との触れ合いは刺激的だが、彼らの使う言葉のアクセントに戸惑うことが多いという。「クラブ」はクにアクセントがなく、「クラブ」と平板だし、「雨じゃね」など聞きなれない言葉が飛び出す。

   欽ちゃんの有名な「なんでそうなるの」も、本来のアクセントをはずしたことで笑いにつながった。しかし、いま街で聞いても、「スニーカー」もニーカーの部分で音が上がったり、で「ニー」だけが強かったりする。実に多様なアクセント・抑揚が通用している。

   放送や駅のアナウンス、教育現場などの「基準」となってきた「日本語発音アクセント辞典」が18年ぶりに見直される。「基準」の拠り所は「多くの人に伝えられる」ことだが、これがひとつではなくなっている。「辞典」は大改訂になりそうだという。

「日本語発音アクセント辞典」18年ぶり見直し

   日本語はもともと地方によって方言の違いが大きい。出身地が異なると言葉がカベになった。ために明治政府は東京の山の手言葉を基準に標準語教育を進め、とりわけ軍隊は標準語できびしく統制された。戦後共通化はさらに進み、高度成長の下支えになった。

   それがいま多様化している。首都圏の駅のアナウンスを読んでいる声優の田中一永さんは、出身地「深谷」のふにアクセントがある標準読みに違和感があった。地元では「かや」にアクセントを置く。鉄道は地元読みに修正した。同様の例で「辞典」が両方を容れたものもある。

   「辞典」編纂にもあたるNHK放送文化研究所の塩田雄大さんは、「共通語には幅がある」という。若い人たちのイントネーションが平板化しているのも、「労力を少なく」という自然の流れなのだと見る。たとえば、「やばくない?」という のは疲れる。「やばくね?」なら平板だし、質問と同時に同意も求めている。「辞典」には7万語があるが、その40~50%は平板型だという。

   むろん、基準はひとつに絞るべきだという考えの人も多い。視覚障害者に音読ボランティアをしている松本久美子さんは、日本語は同音異義語が多く、基準を大切にと訴える。とくにテレビが、違うアクセントを繰り返すことで基準がズレていく「刷り込み現象」が目につくという。気がつくと電話する。「NHKにも電話しました」

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