「そのアクセントやばくね?」急速に変わってきた日本語!欽ちゃんは支持「いいんじゃない。個性ですよ」
若者が生み出す新しい方言!都会でわざと地元言葉
戦後70年も継続的に言語調査が行われているところがあった。庄内平野の真ん中・鶴岡市では、言語学者らが700人を対象に共通語の普及率を調べていて、 1950年には34%だったものが、2011年には99%になった。その一方で、失われた方言やアクセントの新しい使い方が生まれていた。
吉幾三のヒット曲「オラ東京さいぐだ」の「さ」は本来、方向や場所を示すものだった。それがいま「先生さ言う」「教師さなる」「6時さ起きる」のように使う。他所の土地へいったときも、あえて地元言葉を使う。すると「何それと、うげる(受ける)」のだそうだ。いずれも若者の性向で、方言の再生産ともいえる。
萩本「いいんじゃない。個性ですよ」
塩田「共通語と方言を使い分けて、自分のアイデンティティーを出しているんですね」
萩本「話が柔らかくなるから、ボクは方言をよく使った。有名になったとき、『出身はどちら』と聞かれた(欽ちゃんは東京っ子)。いまもアクセントがあるらしい」(笑い)
塩田「『辞典』に載ってないものはダメというのではなくて、これをきっかけに、自分がどういう言葉を使うかを考えるヒントにしてほしいです」
萩本「ホッとした。守れっていう話かと思った。お笑いは基準があって、それを外すから笑いになるんだからね」
「汚職事件」の話をしていたら、「どこのお食事券?」と横やりがはいって、この2つがまったく同音であることに驚いたことがある。4文字でもこうなのだから、2文字、3文字の同音異義語で、わずかな抑揚の違いで区別しているものがどれほどあるか。「辞典」ではいま5500語を集中的に議論をしているそうだ。正しい音を守る努力に頭が下がる。
ヤンヤン
*NHKクローズアップ現代(2015年10月8日放送「『正しい』アクセント 誰が決める?」)