2024年 4月 27日 (土)

<1987、ある闘いの真実>
韓国民衆はかつて素手で軍人強圧政権を倒した!拷問虐殺に怒り立ちあがった市民、学生・・・

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   ソウル・オリンピックを翌年に控えた韓国では、全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領の軍事政権に反発が高まって、各地で学生デモが頻発していた。1987年1月、警察で尋問を受けていた22歳の大学生・朴鍾哲(パク・ジョンチョル)が、水責めの拷問を受け死亡した。

   警察は事実を認めず、隠ぺいを続ける。しかし、遺体の火葬を急ぐ警察に疑いを持った崔桓(チェ・ファン)検事は検死解剖を命じ、朴の死が拷問によるものだったことが判明する。

   全政権は取り調べを担当した2人の刑事の逮捕だけで事件を収拾しようとしするが、新聞記者や刑務所看守らが真実の公表に奔走する。学生デモはさらに広がり、事態は韓国全土を巻き込む大規模な民主化闘争へと展開していく。

内部から崩壊していく独裁

   民主化運動の中で軍事政権が崩壊していく様は詳細でリアルだが、当時の韓国の闇も描かれていく。拷問は大統領直属の南営洞警察のパク所長によるもので、彼は北朝鮮からの脱北者を徹底的に排除する任務を大統領から受けていた。

   しかし、パクも北朝鮮の生まれで、家族が殺されて脱北したのだった。そんな彼が大統領から一目置かれるようになったのは、「命令と服従」という軍事政権を体現していたからだ。

   しかし、独裁政権が崩壊し始めると、彼の立場も揺らいでいく。パクの上司である本部長は、パクの部下をトカゲの尻尾にすることで事態の収束を図る。パクはこれに激怒し、本部長に初めて反抗する。それをきっかけに、「脱北者のパク所長」は暴走し「命令と服従」の虚構も崩れていく。

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