2024年 5月 5日 (日)

メール時代にFaxがしぶとく生き残る 情報家電に弱い高齢社会を反映

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日本には家庭用Faxの市場がある

ビジネス用の多機能ファクシミリ(リコー製)
ビジネス用の多機能ファクシミリ(リコー製)

  しかし漢字を使う日本の文書はテレックスでは送れない。そこに着目したメーカーは、日本の得意な量産技術を活用して低価格のファクスを売り出し、普及させることに成功したのである。ファクスが安くなると、画像が送信できるという機能が改めて評価されて欧米でも一般的に使われるようになった。つまり日本から世界に波及した機器なのである。ついに日本では、世界にも例のない家庭用ファクスの市場も誕生した。
 業界団体で市場動向を調査している日高淳雄さんは「高齢化社会で情報家電に弱い人は多く、テレビ番組での意見もファックスで募集されている。また、役所や企業での契約手続きも印刷物が大半で、ファックスはまだまだ必要だというのが複合機の需要につながっている」という。

   ファクスの世界市場の成長は止まり、緩やかな減少が始まっているのは事実だ。ファクス市場の縮小は日本メーカーの業績を直撃するだろうと、メーカー側も長期的にはそれを覚悟している。ただいまのところ、「ファクスは案外しぶとく生き残る」という見方が有力だ。

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