シンドラー騒動拡大の一途
2006.06.06 21:20
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東京都港区の死亡事故に続いて、横浜市の東工大キャンパスでも不具合が明らかになった「シンドラーエレベータ(東京都江東区)」社製のエレベーター。札幌では、同社製品が使用されていること自体がニュースになるなど、事件の波紋は広がっている。にもかかわらず、シンドラー社は沈黙をまもったまま。それが不安を増幅させている。
2006年6月5日、日本テレビ系列のテレビ局「札幌テレビ放送(STV)」は、札幌市内の市営住宅にシンドラー社製のエレベーターが使われている、と報じた。「少し怖い。団地には子供たちもいるので…」「ショックです。メーカーに問いただしたい」と、不安を訴える住民の声を紹介している。しかし、これまでに故障やトラブルは報告されていない、という。「製品がある」こと自体がニュースになっている。
東工大には取材が殺到、マスコミ批判も
一方、東京工業大学すずかけ台キャンパス「総合研究棟J2」のエレベーターでは騒動が意外な広がりを見せている。
マスコミ取材が殺到した東工大のエレベーター。ドアが外れている(06年4月24日)。
06年6月5日にJINビジネスニュースが不具合を報じた翌日からマスコミの取材が殺到し、大学関係者は困惑気味だ。報道のきっかけとなった大手SNS、mixi(ミクシィ)上のコミュニティー[J2棟のエレベーターがおもしろい]では、「マスコミは『エレベーターが怖い』という結論ありきだ」「誘導尋問のような取材だ」という旨の批判が相次いだ。
「報道の方には私らはシンドラーをネタにして遊んでただけっていう事を理解して欲しかったです」 「昨日のJINの報道に続き、マスコミ各社の面白さ優先の公平さを欠く取材・報道には驚くばかりです。」 「流石は電波の公共性を謳うテレビ局の方々ですね。マスコミに追い詰められてノイローゼにならないよう 気をつけて下さいね」
また、一部で「エレベーターの使用を中止する方針」という報道がされ、
「これって相当困るんじゃないですか?!」
と、20階建ての建物をエレベーターなしで利用することへの不安の声もあがった。