HOYAのペンタックスTOB 本音がみえない交渉の行方
2007.04.25 11:30
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独占交渉権を定めた条項めぐり折り合わず
HOYAがTOB開始の条件に「ペンタックスの最終的賛同」を挙げたことについて、ペンタックス側は今後の協議を通じてHOYAに真意を確認する方針だが、社内では「敵対的TOBの可能性は、これで低くなった」(同社関係者)と前向きに評価する声が聞かれた。ただ歓迎ムード一色というには程遠い。
06年12月に両社が結んだ経営統合に関する基本契約には、5月末までの契約期間中、第三者との経営統合を協議することを禁じる独占交渉権を定めた条項がある。ペンタックスの新経営陣は5月11日の決算発表に合わせ、独自の生き残り策を公表する方針だが、前社長が認めた同条項が、同生き残り策策定の大きな妨げになるとして、18日のトップ会談で同条項を除外するようHOYAに要請していた。しかしHOYAは拒否している。
ペンタックスとしては、同条項の削除について引き続き実現を求める方針で、同社関係者は「独占交渉権の撤廃に応じてくれない限り、歩み寄る余地はない」とも指摘している。