総合取引所構想 日証協会長「机上の空論」と批判

証券会社が自ら銀行を経営するメリットは少ない

   銀行にとっては投資銀行業務など証券会社に魅力はあるものの、証券会社が自ら銀行を経営するメリットは少なく、「銀証分離」は必要ないということらしい。

   安東会長は「おそらく何年かに一度はこういう問題が出てくる」「古くて新しい問題というか、過去にはスポットが当たった時期もあった」など、経済財政諮問会議の批判には念の入れようが目立った。

   今回の提言については、東証も「総合取引所を実現できるかどうかは、証券取引所を管轄する金融庁と、原油や金を管轄する経済産業省などとの『省壁』が最大のネック」(幹部)と指摘する。「金融商品取引法を立案する段階でも、総合取引所を創設するアイデアはあったが、省壁を乗り越えることができなかった。それを今から克服できるとは到底思えない」と冷ややかだ。