ミニバン市場の完全制覇 トヨタが乗り出す
2007.06.29 18:31
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2006年は、セレナとステップワゴンに大敗
フルモデルチェンジしたヴォクシーとノアの第1の目標は、それぞれがまずセレナの販売台数を抜くことにある。5年前後のモデルライフにおける平均月販計画はそれぞれ5,000台で、2車種あわせて1万台。今年は新型車効果で、それぞれ6,000~7,000台の月販台数を狙う。ライバルにあげたセレナの月販台数は06年の平均が約6,700台だった。
初代のヴォクシーとノアが発売されたのは01年11月。それまでは1ボックスの商用車をベースとした「タウンエースノア/ライトエースノア」の名称で販売されていたが、01年にワゴンとして独立させた。今回のヴォクシーとノアは2代目となる。
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は、ヴォクシーとノアを「ミニバンを代表する車として市場をリードしてきた車」だと言う。両車とも同じプラットフォーム(台車)とパワートレーン(エンジンなどの駆動部分)を用いた兄弟車であり、2車種を合わせればカテゴリートップの台数となる。だが06年の車名別ランキングでは、セレナとステップワゴンに大敗した。
全カテゴリーで販売シェアトップを目指すトヨタにとって、ヴォクシーとノアの販売は大きな課題。次期社長の最有力候補である豊田章男副社長が国内販売担当に就いて発売した初めての新型車でもあり、販売の失敗は許されない。目標に据えた販売台数と販売シェアの達成に向けて、トヨタの威信をかけた販売攻勢が始まった。