「利益優先」が裏目に出た 名門企業IHIのお粗末

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上場廃止されなくても、通常銘柄には戻れない?

   一方、決算訂正については、社外調査委員会が「意図的な損失隠しや先送りをうかがわせるものはなかった」との認識を示した。釜社長も「再発防止が使命」と続投する。

   しかし、訂正された07年3月期決算の直前の07年1、2月、IHIは公募増資と第三者割当増資を実施し、総額611億円を調達した。当時は巨額損失が明らかになっておらず、釜社長は財務担当役員だった。

   釜社長は「損失がこれほど大きくなるとは想定していなかった」と釈明するが、投資家の不信感は容易に消えそうにない。東証はIHI株が上場廃止にあたるかを審査しているが、廃止されなくても、通常銘柄には戻れず、日興コーディアルグループの利益水増し問題後に設けられた「特設注意市場」に区分される可能性がある。

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