2024年 4月 30日 (火)

保険の銀行窓販解禁 自動車保険が不調な理由

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郵便局で1月100件にとどまった自動車保険

   銀行などの住宅ローンとのセット販売による火災保険で実績をあげてきた損保業界は、自動車保険に期待していた。ところが、こちらは思わしくない。損保業界で銀行窓販に一番熱心といわれている日本興亜保険グループは、子会社でダイレクト自動車保険の「そんぽ24」を通じて銀行や信用金庫の窓口販売を提案しているが、肝心の銀行や信金は冷めている。

   その理由のひとつに、東京海上日動火災保険と提携した郵便局の様子が漏れ伝わったことがある。昨年10月に民営化された郵便局では、東京海上日動の自動車保険を先行販売しているが、発売後の1か月で100件程度の成約だった。郵便局会社は、「試行段階なので取扱局が23局であることと、民営化の移行作業で本格的な営業体制が整っていなかったこともあります」と説明するが、こうした郵便局の販売状況を、競合する地域金融機関は「あわてなくても大丈夫」(東京都内の信金役員)とみたようで、なかには「ディーラーなどの代理店で十分足りているということでしょう」(地銀幹部)との声があるほどだ。

   銀行などが自動車保険の取り扱いに二の足を踏むのは、販売時やその後のフォロー体制の問題もある。ある地銀の幹部は、「自動車保険の場合、事故対応など緊急を要するケースが想定できるので、たとえ損保との連絡役だとしても、専門的な知識が必要だし、そういった人の確保にもお金がかかる。中途半端な態勢ではかえってお客に迷惑だ」と話す。

   自動車保険は1年契約だが継続する人は多いので、クルマを購入するときが「勝負」といわれる。銀行のマイカーローンとのセットは損保にとって好機なのだが…。

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