2024年 5月 8日 (水)

無差別殺人犯は「派遣」と「無職」 これは「格差社会のせい」なのか

ネット上では、「無差別殺人」と「格差社会」について様々な議論

   インターネット上では、「無差別殺人」と「格差社会」の関連性について様々な議論が交わされている。荒川沖駅での無差別殺人事件後の08年3月以降、様々なQ&Aサイトでこの問題について書き込みがされ、様々な回答が寄せられていた。

「不幸な境遇、格差社会の広がり、社会の底辺に置き去り。そんな事が原因なら、日本人の殆どが犯罪者になっているはず。格差社会が犯罪を生むなど、問題の摩り替えもいいところだ」
「格差社会は問題ですが、それだけで極端な犯罪に結び付くとは思えません。日本人の多くが格差にさらされてはいますが、何とかやっている人が大半です」
「無差別殺人犯もまた経済事情よりは人格形成期の家庭環境などが大きな影響を及ぼすので親の経済力が決定的な要因とは言えません」
「最近耳にする凄まじい数の犯罪は今の社会とは何らかの関係があると思っています」

   今回の東京・八王子の無差別殺人では、ワイドショーのコメンテーターからも「社会のせいじゃない」「格差社会を考え直さなければいけない」などとさまざまな意見がある。

   京都造形芸術大学・寺脇研教授は08年7月23日放送のテレビ朝日系番組「スーパーモーニング」で「むしゃくしゃして人を殺すのは絶対あってはならないが、20~30代のまだ元気で働ける人たちがそういう状態になってるのは、本当に考え直さなければいけない」。作家の落合恵子氏も「全て社会のせいにするのはフェアじゃないが、社会のなかに原因がないのか点検しないと(無差別殺人の)連鎖は断ち切れない」と述べている。その一方で、フジテレビ系「とくダネ!」では小倉智昭氏が「こんなの社会のせいじゃない。戦後の苦しい時期にみんなが人を殺したのか」と憤る。

   ただ、失業や不安的な雇用が若者に与える心理的影響が大きいのは間違いない。その意味で、凶悪な事件にもこの問題は重たくのしかかっている。

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