2024年 4月 25日 (木)

未入居や「新古」マンションに注目 専門情報サイトにアクセス殺到

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   発売1年以上たつ「新古」や新築後「未入居」といった、中古のマンションが脚光を浴びている。東京都心部を中心に新築のマンション価格がなかなか下がらないなかで、こうした「オトク感」のある情報を専門に提供するサイトにアクセスが殺到している。

完成済みで未入居のマンションに特化したサイトが登場

   「オトク」なマンションの情報を提供しているビジョナリープレイスが運営する「得住」(とくすま)は2008年7月24日から、新古物件を含む、すべて完成済みで未入居のマンションに特化した情報の提供を開始した。(1)モデルルームとして公開していた住戸だった(2)売約済みだったが突然のキャンセルがあった(3)販売センターとして住戸を使っていたなど、マンション価格を値下げしないといけない理由はいくつかあるが、そうした「プレミアム情報」を提供し評判を呼んでいるのだ。サービスの開始当日と翌25日には、アクセスが殺到してサーバーがダウンしたほど。7月24日から同31日までのページビューは約40万を記録した。

   ビジョナリープレイスは、「値下げ物件だけを取り上げているわけではない」と説明する。たとえばモニターになる条件でマンション業者が安く販売したり、残り1、2戸になって売主が早く完売したいので値段を下げたり、と何らかのインセンティブをつけて販売していたマンションは結構あった。ただ、そうした情報に接する機会は少なく、「(得住は)これまで公にされていなかったことを公にして集客力を高める試み」と話す。マンション業者の倒産などによって価格が下がった物件もないことはないが、ごくわずかだそうだ。

   現在は首都圏の16社から情報提供を受けていて、91件の物件登録がある。会員になってプレミアムIDを取得すれば、気に入った物件があった場合、住戸案内スタッフが現地に連れてってくれて説明してくれるほか、購入にかかる費用などについて電話で相談できる。

   中古マンションは古くなると建物の劣化があることや、設備が最新なものでなかったり、現地を見学しても居住者がまだ転居しておらず部屋の隅々までチェックできないといったデメリットもある。「未入居」や「新古」のマンションであれば、ほぼまっさらな状態だし、モデルルームに使っていた物件などでは家電商品やインテリア家具が備え付けてあったりするから、「オトク感」も増すというわけだ。

首都圏の新築マンションの平均価格は4820万円

   東京カンテイが発表した6月の首都圏・中古マンション価格(70平方メートル換算価格)は平均3165万円。5月と比べて1.2%下落した。景気の回復基調と新築物件の価格上昇に伴って、中古物件の価格も急上昇していたが、首都圏では07年12月の3404万円をピークに下落に転じた。東京23区内でも08年2月に頭打ちとなり、3月以降は下落している。

   同社・市場調査部によると、「新築が下がってきているので、それに伴い中古も下落しています」と、中古マンションの価格下落が顕著になってきた。流通量も減っていないという。

   東京23区内でも、世田谷区や杉並区、沿線別では小田急線や東横線、田園都市線エリアでの流通が活発なようだ。

   新築マンション市場を調査する不動産経済研究所によると、08年1~6月の首都圏の新築マンションの発売戸数は、2万1547戸。契約率は75.5%で、5281戸が売れ残った。2006年分と07年分をあわせると1万760戸が在庫として残っている。

   それだけの在庫を抱えているのに、08年1~6月期における首都圏の新築マンションの平均価格は4820万円。前年同期比3.7%アップしていて、中古マンションとは1600万円以上の差がある。今後は値下がりすると思われるが、マンションの購入を希望するサラリーマンの多くが想定している価格帯が3000万円台というから、それともかけ離れている。

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