高市早苗首相の愛称「サナ」と、アイドルなどを応援する「推し活」を組み合わせた「サナ活」。昨年秋の首相就任前後からSNSを中心に広がり、高市首相の愛用品や出身地・奈良に注目が集まった。
その熱気は現在、どこへ向かっているのか。
首相の愛車展示、来場者が10倍に
サナ活を象徴するのが、高市首相の愛用グッズだ。首相就任直後、官邸への初出邸時に手にしていたバッグが皇室御用達で知られる濱野皮革工藝の「グレース ディライトトート」の黒ではないかと話題になり、ネット上で「ほしい!」との声が相次いだ。価格は税込み13万6400円と高額だが、注文殺到で全色が売り切れになるほどの人気となった。
また、就任会見で使っていたピンクのペンにも注目が集まった。三菱鉛筆の「ジェットストリーム」のライトピンクだとみられ、1本で4色ボールペンとシャープペンの機能を兼ね備えた多機能ペンだ。
各店舗でライトピンクの売り切れが続出し、同色が通常の3~4倍の売り上げを記録する店もあった。
高市首相の地元・奈良にもブームは波及した。
老舗の奈良ロイヤルホテルでは、高市首相の好物とされるタラコご飯、コロッケ、肉まんを盛り込んだ「サナ活ランチ」を提供。ランチ予約の7割を占める人気となり、当初は2025年12月限定の予定だったが、26年2月末まで延長した。
また、伊勢神宮へ参拝する移動中の電車で手にしていた坂角総本舗のえびせんべい「なごや天麩羅(てんぷら)」は、売り上げが約10倍に増加した。
さらに、奈良トヨタの自動車博物館「まほろばミュージアム」では高市首相が22年間乗り続けたスープラ(1991年式)が展示されていたが、首相就任後に来場者が急増。25年9月ごろの月間来場者数は500人ほどだったが、首相に就任した同年10月には10倍の約5000人となった。
そうした過熱ぶりを見せるなか、26年2月の衆院選で自民党は圧勝した。細かく見ると、小選挙区の投票率が全国で56.26%となり、前回比2.41ポイント上昇。都道府県別では、高市首相の地元である奈良県が62.17%で全国トップとなった。これも、サナ活に象徴される高市人気が政治への関心を高めた結果だと言えるかもしれない。