2024年 4月 19日 (金)

中国産加工食品の使用 「ロイヤルホスト」全面中止

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   イタリア料理チェーンを展開している外食大手のサイゼリヤの中国製ピザ生地に有害物質メラミンが混入した事件で、外食産業では中国産食材を切り替える動きが加速している。外食大手のロイヤルホストは全面中止を明らかにしたほか、リンガーハットも検討を始めた。ただ、中国産の食材を他国産や国内産に切り替えれば、コストアップで値上げは必至。さらに大手チェーンになれば安定供給も危ぶまれ、即座に対応できない苦しい事情もあるようだ。

「コスト増は企業努力で吸収する」

「すかいらーくグループの各店舗で提供させていただいております『ピザ生地』は、全て国内工場にて製造しております。安心してお召し上がりください」

   すかいらーくのホームページには、2008年10月20日に明らかになったサイゼリヤの中国製ピザ生地に有害物質メラミンが混入していた事件を受け、急きょこんな告知が掲載された。同社は、顧客の「不安」に対応したというが、消費者の中国産食材への不安は増すばかりだ。

   ロイヤルホールディングスは、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」の09年3月のメニュー改定に伴い、中国で最終的に加工した食品の使用を全て取りやめる。同社は、08年1月に発生した中国製冷凍ギョーザの事件を受けて、08年9月までに中国での最終加工食品を「冷凍あさり」の1品に絞っていたが、09年3月には全てを他国産か国産のものに切り替える。同社は、「コスト増になるかも知れないが企業努力で吸収する」としているが、一般的に「中国産」を切り替えれば切り替えるほどコストは増える。

リンガーハットも検討始める

   ある外食チェーン企業の社員は、

「中国産を止めれば、コストが上がるのは常識。値上げは本意ではないが、中国産に拒否反応を示す消費者も多い。そろばんを弾きながら切り替えを検討しなくてはいけない状況だ」

と漏らす。

   リンガーハットは、ちゃんぽんなどに使っていた中国産の野菜を09年度にかけてすべて国産にする方向で検討に入っている。その皮切りとして、08年11月中にギョーザに使用しているニラとネギを国産に切り替える。同社広報担当者は、

「農作物なので、即座に国産に切り替えるのは安定供給という点から難しい。できるものから国産に転換する方向で検討しています。手ごろな価格で提供するという方針は変わらないが、安全性をより精査しながら検討を進めたい」

と話している。

   居酒屋大手のコロワイドは、07年に全食材の3割を占めていた中国産の食材を、現在では一部野菜と加工品のみとし、2割程度まで減らした。今後も国産や他国産への切り替えを進めていくという。

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