2024年 4月 19日 (金)

企業のテレビCM離れ始まる 「余裕があれば出すもの」になった

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「販売促進という点では効率性はそれほど高くない」

   テレビ各局のCM収入の減少は、広告代理店の業績にも顕著に出始めている。電通は08年11月12日、2009年3月期の連結純利益は、前年同期比30.5%減の252億円になる見通しだと発表した。景気の悪化を受けた広告事業の不振が要因だが、同社によれば、実際に、第2四半期のテレビCM全体の売上高は前年同期比3.1%減、「スポットCM」については同比8.6%減と落ち込んでいる。下期には「クラブワールドカップ」「ワールド・ベースボール・クラシック」などのイベントが目白押しだが、「広告市場の先行きは引き続き厳しいと予想される」(同社)と厳しい見方だ。

   一方、広告主側の企業もテレビCMから手を引き始めた。モスフードサービスは08年9月中間連結決算で減収となったことを受け、「テレビCMを大幅に縮小する」と発表。今後は店舗発信型の広告や携帯電話サイトなどを使った販売促進を中心に広告費を充当する。

   テレビCMの出稿を止めた別の大手企業の広報担当者は、

「テレビCMは不特定多数が視聴するため販売促進という点では効率性はそれほど高くない。テレビCMを使った新規顧客の開拓も後々はしたいとは考えているが、うちではそのような余裕は今のところない」

と話しており、経営の苦しい企業にとってはテレビCMに「広告価値」をなかなか見い出しにくい、という現状があるようだ。

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