2019年 9月 23日 (月)

まだ食べられるのに廃棄 「賞味期限」が生む壮大なロス

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   まだ食べられるのに売れ残ったり、業者が捨てたりしている食料品は、年間800万トンにものぼる。「賞味期限」や「販売期限」といった決まりや商習慣がロスに拍車をかけているのだ。食料自給率が39%と低く、多くを輸入に頼っている日本で、これだけロスが発生しているのは問題だ。

年間800万トンがまだ食べられるのに捨てられる

   農林水産省によると、食品製造業、卸業、小売業をあわせ、2006年4月1日~07年3月31日の1年間に廃棄された食料品は1135万トン。そのうち800万トンがまだ食べられるのに捨てられた「食品ロス」だ。

   その多くは売れ残った商品だが、それだけではなく「賞味期限」や「商慣行」がロスに拍車をかけている。

   「食品期限表示の設定のためのガイドライン」(05年2月厚生労働省・農林水産省)は、食品の賞味期限についてこう定めている。客観的な指標に基づき設定された期限に、食品の特性に応じて「1未満の係数」(安全係数)をかける。安全係数は製造業者によって異なる。

   全日本菓子協会が行った会員企業へのアンケート結果によると、0.6~0.7を採用していることが多い。つまり、まだまだ大丈夫なのに、期限が早く来てしまう仕組みになっているのだ。さらに、製造日から12か月を超える賞味期限はほとんど設定されていない。同協会の専務理事は、

「製品の質という面では1年もつが、(賞味期限を)半年にしています」

と明かす。

   その理由の一つは、賞味期限が短い方が回転率が上がり、効率的だと流通側が考えていること。一方で、賞味期限が短くなるほどメーカーに返品される率が高くなる。返品された商品の多くがまだ食べられるが、賞味期限をつけ直すことはできないので廃棄される。製造者にとっては迷惑な話だが、流通の力が強く断れないのだ実情だ。こんな理由もある。

「賞味期限が長いと、流通や消費者から添加物が入っているんじゃないか、という妙な誤解を招いてしまうということもあって、短くしています」
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