2024年 5月 4日 (土)

入江選手の世界新記録 「国際水連」なぜ認めないのか

欧米の日本人に対する風当たりが強い?

   ところで、疑問はなぜ、今になって水着の認定の是非が問われているかだ。認定水着を選んで着ればよかったのではないのか。繊維メーカーの山本化学工業は、この疑問について次のように説明する。

   世界中の水着メーカーは08年10月から09年3月に、公認水着の許可申請をした。例年は2~3か月に1度、提出された水着の審査が行われる。しかし、09年に限ってはFINAが水着規定の改定を何度も行い、5月19日までに1着も公認をしていなかった。だから、どの選手が着用した水着も「未許可水着」ということになっていたというのだ。

   産経新聞は5月21日、再提出が求められた大半の水着がラバー素材と見られることから、ラバー素材の水着が規制されるのではないか、という記事を掲載した。だが、すべてのラバー素材が不許可というわけではない。日本の中小メーカーが作ったラバー水着のうちで認可が得られたものもある。ただし、日本代表選手が着用する例は少ないという。あるメーカー関係者は、「メーカー側の水着の作り方に問題があったと見られるが、それにしてはFINAのルールが明確でなかったと思う。特定の水着メーカーを擁護しているようにも受け取れる」と非難する。

   あるスイミングスクールの関係者はこうした事態について、以前にも平泳ぎのルール改正があったことを例に引き、「水泳に限らず、欧米の日本人に対する風当たりが強いのはよくある話だ」という。今後は明確な基準の中で競うべきだと指摘した。

1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中