2024年 3月 30日 (土)

押尾逮捕で「2ちゃん」パンク なぜそれほど注目されるのか

   俳優でミュージシャンの押尾学容疑者(31)が、合成麻薬MDMAの使用で逮捕というニュースが出ると、巨大掲示板「2ちゃんねる」にアクセスが殺到、サーバーがダウンしアクセスできない事態になった。押尾容疑者は「お塩先生」と呼ばれ、「2ちゃん」では「ネ 申(神)」的存在。なぜこれほどまで注目される存在になってしまったのか。

「押尾語録」と呼ばれるビッグマウスが注目の的

   押尾容疑者が逮捕されたきっかけは、30代と見られる女性が2009年8月2日に変死した都内のマンションに押尾容疑者が出入りしていため。押尾容疑者を取り調べたところ薬物反応が出た。押尾容疑者は05年末以降、所属事務所からの独立騒動などがあり仕事が激減。しかし、09年5月にバンド活動の再開と10年に公開される映画出演を発表。「再出発」を表明した矢先の出来事だった。

   逮捕のニュースが流れたのは09年8月3日の午後9時前。その直後に「2ちゃんねる」に「押尾逮捕」のスレが立ち、3分弱の間に1000の書き込みが殺到するという「祭り」に発展した。9番目のスレが立った9時30分頃にアクセスが集中しすぎたためにサーバーがダウン、アクセスできない状態になった。

   書き込みは、

「これがお塩先生のロック魂なんですねっ!!!!!期待を裏切らないwww」
「お塩ざまぁ!」「またおまえら大勝利かよ!!!」
「きっとまた名言を残してくれるだろう。お塩先生!!」

   といったものが並んだ。

   「お塩先生」とは押尾容疑者のこと。「2ちゃん」では一般的にそう呼ばれている。なぜ「お塩」かといえば、「押尾」と漢字変換するのが面倒だったからのようだ。

   押尾容疑者は98年にVシネマ「新・湘南爆走族」で主演デビュー。若手俳優のホープとして期待され、ロックバンド「LIV(リヴ)」のボーカル兼リーダーとしても活躍した。しかし、「2ちゃん」ではその言動が注目され、人気女優と次々に浮き名を流すことで、嫉妬もされた。特に「押尾語録」と呼ばれるビッグマウスが注目の的になった。その「押尾語録」にはこんなものがある。

「最高の俺は、他人は当然、俺自身も超えられない」
「押尾学の『学』は、俺が何かを学ぶんじゃなくて、お前らが俺から学ぶことなんだ」 「終わりなんてない、俺はずっと伝説を生きている」
「お前らが今付き合ってる女は、俺と付き合えないから仕方なく、お前らと付き合ってるんだ」
「ねたみ? たくさんあるよ。っていうか、世界中が俺をねたんでる」

   そして、自ら語る経歴も「胡散臭い」と指摘された。例えば、「東京大学に合格したが日本の大学はウザイと辞退」「100人以上の暴走族のヘッドをしていた」「ブラジルとドイツにサッカー留学した」「3 万人友達がいる 」「英検 1 級」「アメリカにいた頃、リトルリーグでエースで 4 番だった」「生まれて一番最初に発した言葉が『Rock'nRoll Is Dead』」などがある。押尾容疑者は後にブログで「語録の8~9割は捏造されたもので自分は言っていない」と書いている。

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