2024年 4月 20日 (土)

フジドリームエア予想外の健闘 認知度アップで利用率目標達成

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   日本航空(JAL)が撤退した路線を引き継いだフジドリームエアラインズ(FDA)が「予想外」の健闘をみせている。長野県の信州まつもと空港の2010年8月の利用率は前月に比べて10.5ポイント増の71.5%となり、目標としている65%を初めて超えた。

   地方都市を結ぶ路線はどこも赤字続きで明るい話題がなかった。夏休みで多くの利用が見込める時期ではあったが、FDAとしてはこの「勢い」を富士静岡空港や名古屋空港の利用へと広げていきたいところだ。

毎日就航で見直される

FDAは、8月の「信州まつもと空港」の利用で目標達成
FDAは、8月の「信州まつもと空港」の利用で目標達成

   FDAの福岡線と札幌線が飛ぶ、信州まつもと空港の2010年8月の利用率は71.5%と、目標としていた65%を超えた。長野県によると、利用者数は前月よりも1008人多い7014人だった。

   福岡線の利用者数は、2726人で前月よりも887人増え、利用率は6、7月の30%台から55.6%に伸ばした。札幌線の利用者数は4288人。前月と比べて利用者数で121人増、利用率は2.7ポイント増の87.4%だった。

   8月6~16日のお盆期間には札幌線が95.2%と、連日ほぼ満席の状況。福岡線も66.4%と好調だった。

   長野県交通政策課は、JALとは一概に比べることができないと前置きしながらも、「JALは大阪便を除いては隔日運航でした。FDAが就航して3か月になりますが、県内外で(FDAが)毎日飛んでいることが知られてきて、利便性が向上したことが認知度の向上につながってきたのだと思います」と話している。

   8月の利用率が上がったことについて、FDAも「PR活動の成果が出てきています」とみている。松本周辺でのイベント開催や、テレビやラジオの露出が増えたことが奏功した。

   一方、「お膝元」である富士静岡空港の8月の利用率は、61.9%と目標にわずかに届かなかった。札幌線は89.1%、鹿児島線は70%と大きくクリアしたが、福岡線や沖縄線などが振るわなかった。

10月末から名古屋‐福岡線も就航

   フジドリームエアラインズ(FDA)は2010年10月31日から、愛知県営名古屋空港から福岡空港に、1日5往復を飛ばすと発表した。また、信州まつもと空港からも、静岡経由福岡行きと、静岡経由札幌行きを1往復ずつ、就航する。

   信州まつもと空港はJALに代わってFDAが就航することで定期便の全廃をまぬがれたが、名古屋空港もFDAが全廃の「危機」を救った格好だ。運航路線について同社は、「どこも就航しなくなったところだけではなく、採算が見込めれば、地方と地方を結ぶ路線として検討していく」と、引き続き拡大路線をとっていく方針だ。それによってさらに認知度アップ、利用率アップを図る狙いもある。

   とはいえ、松本‐福岡線などJALが隔日で運航していた路線を、毎日就航、また運賃も少し安く設定(10月31日以降の最安価格で2万3000円)しているのだから、高い利用率を維持できないと採算は取れない。

   コスト削減について、同社は「信州まつもと空港に限らず、ムダを省く努力は全社を挙げて取り組んでいます。しかし利用率の向上には、まず就航先での知名度アップ。次に実際に搭乗してもらうことです」と話す。利用率アップに向けて、ラジオでの航空券プレゼントやイベントの開催などのPR活動に努めているところだ。

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