2024年 4月 26日 (金)

世界第三位のたばこメーカーJT この先どうやって生きていくのか

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ロシアやトルコといった新興国市場が好調

   一方、JTは99年に米大手「RJRナビスコ」の海外たばこ事業を買収して以降、07年の英大手「ギャラハー」など買収に次ぐ買収で海外事業の強化を着々と進め、現在では120カ国で事業展開する世界3位のグローバルプレーヤーになっている。欧米先進国は日本同様に縮小気味だが、ロシアやトルコといった新興国市場が好調で「海外事業が国内事業の減退を補う」(JT)構図。販売数量ベースでは11年3月期(見通し)に国内1275億本に対し、海外は4330億本で、海外比率は77%に達する。今後も海外比率が高まることはあっても低くはなるまい。

   JTにとって今後の国内事業のリスクはさらなる増税。1箱100円以上の値上げといっても厚生労働省に言わせれば欧米並みの700円前後までは引き上げの余地があることになる。自民党政権時代のように葉たばこ農家をバックに大きな政治力を持った族議員はおらず、税収減を懸念する「親方」財務省が頼みの綱というのでは心細い。新興国を中心とする海外事業を強化するほかはない。

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