2024年 4月 28日 (日)

個人向け国債の大量償還ラッシュ 早くも「浮遊マネー」争奪戦

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外貨買いに拍車? 株高円安に期待

   年間約4兆円もの償還金の行方に、銀行や証券会社などの関心は高い。償還金はこれから「投資先」が決まる、いわば「浮遊マネー」。その争奪戦がはじまろうとしているのだ。

   5年もの個人向け国債の金利は現在(2011年1月発行予定分)、年0.37%。今回償還を迎える国債よりも0.43ポイント低い。

   この金利差では、償還金が新たに発行される国債に「再投資しようというニーズは少ないだろう」(証券会社の関係者)とみている。

   国債に再投資する人もいないわけではないのだろうが、ある地方銀行の幹部は「金利が低いことや、最近は長期金利が上昇しているため、いまの状況が続くとなると購入後に金利が上がる(債券価格は下がる)心配があるので、勧めづらい」ともいう。

   ただ、個人向け国債の保有者はリスクをとることに消極的だ。そのため、銀行や信用金庫などの多くは定期預金を中心に置きながら、投資信託や保険商品を勧めたい考えだ。東京都内の、ある信用金庫は、「定期預金の店頭金利に優遇金利を乗せて、積極的に獲得する」と話す。

   FPの松浦氏は、「多少のリスクをとっても、外貨建てMMFや、外債やインフレ対応型の個人年金など、為替と他国の国債をからめた商品あたりにシフトするではないか」と予測する。

   外貨預金やFX取引をはじめ、いま外貨建て商品は人気だ。こうした商品への投資が進めば、円が売られるため円安に働く。前出の証券会社の関係者は、「円安への動きは進むとみています。円安・株高となればいいんですが」と期待する。

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