支持率低迷が続く菅直人政権をめぐり、民主党内からの批判が激しさを増している。地方組織からは「現政権下では展望が開けない」と、公然と強い不満の声があがり、当選1期目ながらマスコミ露出が多かった横粂勝仁衆院議員(比例南関東ブロック)からは離党届が提出された。これに対して、都道府県連の幹事長らからは「現政権のもとでは、展望が開けない」「けじめをつけることが政治的には大事」といった体制の刷新を求める声があがった。さらに、若手議員の新たな行動も明るみに出た。09年8月の衆院総選挙で初当選を果たしたばかりの横粂衆院議員(比例南関東ブロック)が5月20日、岡田幹事長に離党届けを提出していたことが明らかになったのだ。岡田氏は20日、離党届を受け取らず、慰留したという。横粂議員は、弁護士で人気恋愛バラエティ番組に出演した経験をもつなど、比較的マスコミに登場する機会が多い議員だ。この数週間で現政権に対する批判を加速させていた。例えば4月29日には、政府・与党が第2次補正予算案の提出を先送りする可能性があることについてふれ、「飛ばない豚はただの豚だ」という言葉を引き合いに、「『飛ばない政府・与党』に、失望しています」と、現政権への不満を吐露。5月14日のブログでは、「これから自分がすべきことを考え、そしてその準備をしています。また追ってご報告させて頂きます」と、近く何らかの行動を起こすことを予告していた。政界では「菅降ろし」をめぐり、「近く動きが本格化する」「いや、思惑だけで実行は無理だ」などさまざまな見方が飛び交っている。
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