2024年 4月 29日 (月)

菅首相9月以降も「続投」可能性 原発国有化、3次補正着手と意欲満々

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   おいおい、また新しい「退陣条件」が出てきたぞ――菅直人首相が原発国有化に言及したことを受け、こんな感想をもった人は少なくない。

   内閣支持率が軒並み2割を切っても菅首相は元気だ。次々と新方針を打ち出している。原発ストレステスト導入、第3次補正予算の編成着手、そして今度の原発国有化論だ。退陣3条件(第2次補正予算、特例公債法、再生エネルギー法の成立)なんて昔話だと言わんばかりの勢いだ。

菅首相「民間企業が担いうるのか」

菅首相が次に打ち出す新施策は?
菅首相が次に打ち出す新施策は?

   菅首相は2011年7月12日、衆院の大震災復興特別委員会で、「原発事故のリスクの大きさを考えると、民間企業が担いうるのか」と懸念を示した。原子力部門を電力会社から切り離し国有化することも今後の議論対象になる、との考えを明かしたものだ。

   この程度の短い発言でも、「首相延命策」と受け止められてしまうのが現状だ。第3次補正やストレステストをめぐっても、「そんな政局的な(退陣時期の延長といった)話ではなく、事務的な指示」(枝野幸男・官房長官)、「延命のためとか言われるが、そんなつもりでは言ってない」(菅首相)と、当人や周辺が言い訳する必要が出てくるほど、多くの人が疑心暗鬼になっている。もっとも、疑いの目を向けられても仕方ない。

   なにしろ菅首相は、6月28日の民主党両院議員総会で、退陣3条件を受け入れるように聞こえるあいさつをしつつ、「原発行政の脆弱性は明らか。早急に一定の方向を出したい」とも意気込みを示したのだ。

   退陣時期のはずの「震災復興と原発事故対応の一定のめど」が、いつの間にか「原発行政で一定の方向性を打ち出すまで」にすり替わっているのでは、と勘ぐりたくなるほどの熱の入ったあいさつだった。

特例公債法案については自民党が厳しい姿勢に転じる

   そうこうしている内に原発ストレステスト、国有化論が菅首相の口から出てきた。「それって退陣新条件じゃないだろうな」と釘を刺したくなる人がいても不思議ではない。仮に原発国有化の議論を本格化させようとすれば、影響の大きな問題だけに、その準備や地ならしだけでも相当の時間を要するのは間違いない。「8月中の退陣」説が吹き飛ぶのは必至だ。

   そもそも、3条件中の特に特例公債法案については、自民党が厳しい姿勢に転じている。仮に協力して成立させても、菅首相が本当に退陣するのか信用できない、というわけだ。これでは3条件は満たされないことになる。「9月以降の首相も菅氏」という事態は十分あり得る状勢となっている。

   菅首相は7月13日、会見を開き「脱原発」に関する考えを披露したが、国有化論については触れなかった。

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