2024年 5月 5日 (日)

今冬は関西の電力が大幅に不足する 企業の「生産調整」に踏み込むか

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原発再稼働しないと「無理」?

   四国電力は2012年1月に電力供給の4割をまかなう原発がすべて停止する見通しで、電力の安定供給は他社からの電力融通しだい。中部電力も浜岡原発の停止が影響し、需要に対する供給余力を示す予備率が7%前後となり、適正水準の8~10%を下回った。企業や家庭に対して、「支障のない範囲」で節電協力を要請する。

   東北電力は東日本大震災と新潟・福島豪雨で発電所が相次ぎ停止。復旧作業を急いでいるが、この冬は暖房向けと復興の本格化が電力需要を押し上げるとみられ、夏に続いて冬も節電を要請する。夏は北海道電力からの電力融通もあったが、その北海道電力は冬場に電力使用のピークを迎えるため、過度な期待はできない。

   東京電力は現在、今冬の需給見通しを精査中。「電力は昨冬の最大需要4415万キロワットを上回って確保できる見通し」だが、柏崎刈羽原発を含め現在稼働している発電所が停止しないことが前提だ。「急激な気温の低下などに備えるためにも、この冬も無理のない範囲の節電をお願いしたい」と話している。

   ただ、冬の電力需要のピークは、夏と違って気温の低い朝と家庭の暖房使用が増える夕方以降になることが多い。ラッシュ時と重なるため通勤電車の間引き運転は市民生活に大きな影響を与えかねないし、工場などもサマータイムのような操業シフトは敷きにくい。

   家庭やオフィスの暖房や照明など、比較的簡単に取り組める節電効果に期待するしかなく、節電に「決め手」がないようだ。

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