2024年 4月 24日 (水)

どうなるシャープと鴻海の提携 一向に進まず、結局「ご破算」なのか?

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   シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と詳細を詰めている資本・業務提携が、一向に前進しない。台湾の地元紙などは「破談」の可能性もある、とみている。

   シャープは2012年9月末に迎えていたコマーシャルペーパー(CP)の償還期限を、みずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行による協調融資で乗り切った。一方、8月末にまとまるとみられていた資本提携だが、シャープの奥田隆司社長と鴻海の郭台銘董事長とのトップ協議は、いまだに開かれていない。

鴻海の出資「あるに越したことはない」

シャープと鴻海の資本提携はどうなるのか?(写真は、シャープのホームページ)
シャープと鴻海の資本提携はどうなるのか?(写真は、シャープのホームページ)

   シャープが2012年9月24日に主要取引銀行に提出したとされる再建計画は、(1)連結人員5万7000人のうち、年度内に5000人、最大1万1000人の削減(2)管理職・一般社員の給与・賞与の削減(3)メキシコと中国のテレビ組立工場の鴻海への売却による3000人の追加削減の検討(4)東京・市ヶ谷ビルの売却(5)保有株式の売却――などのリストラ策を実施し、2012年度下期の営業黒字化、2013年度通期の営業・当期損益の黒字化を目指すというもの。

   シャープは9月7日に大西徹夫専務が、業務提携している鴻海グループからの出資がない場合を想定した、金融機関向けの再建計画を策定していることを明らかにしており、この再建計画は鴻海グループからの出資の受け入れを織り込んでいないとされる。

   シャープは再建計画について、「リスクを考えて、ありとあらゆることを想定している」と説明。両社の協議は「実務者レベルの協議は続いている」としながらも、9月を過ぎてもトップ会談はない。

   鴻海からの出資に、シャープは「あるに越したことはない」と話している。

   一方、シャープは1兆2000億円の有利子負債を抱えるなど、資金繰りに四苦八苦している。そもそも鴻海グループとの資本提携は、出資で得た現金で経営を安定させたい思惑もあって急ぎたかった。9月末には3000億円超のCPの償還期限が迫っていたこともある。

   鴻海との資本提携が難航したことで、シャープは再建計画とともに、大阪市阿倍野区の本社ビルや、国内のほぼすべての事業所の土地・建物などを担保として主力取引銀行に差し出し、9月27日に3600億円のシンジケートローン契約を結んだ。

   台湾の地元紙や、10月1日付のブルームバーグが「鴻海によるシャープへの出資計画がご破算になる可能性が出てきた」と報じているのは、銀行団が融資枠を設定したことで、シャープが鴻海の資本支援がなくても済むようになったとみているためだ。

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