ソフトバンクモバイルは2012年10月9日、12年冬~13年春商戦向けの新機種11機種を発表した。そのうち過半数の6機種が多機能携帯電話(スマートフォン、スマホ)だ。発表会では、エイベックスグループやレンタルビデオ大手「TSUTATA」と組んで、動画配信サービスが始まることも明らかにされた。スマホそのものよりも、スマホを利用したサービスを前面に押し出した形だ。スマホ全6機種が「4G」「テザリング」対応発表会にはEveryLittleThing(ELT)の2人(写真左)や、上戸彩さんら「白戸家」メンバー(同右)も姿を見せたこの日発表されたスマホは、2,420mAhの大容量バッテリーを備えた「ARROWSA(エース)201F」(富士通モバイルコミュニケーションズ製)や、25色のバリエーションをそろえた「PANTONE6200SH」(シャープ製)など。いずれも下り最大76Mbpsの速度が出るサービス「ソフトバンク4G」に対応したのが特徴。他の通信機器をネット接続できる「テザリング」機能にも、12月15日から対応する。発表会の目玉は、12月上旬に始まる動画配信サービス「ソフトバンク・スマートテレビ」(スマテレ)。月額基本料金490円に加えて、「TSUTAYATV」の新作映画を含む約40,000本の中から映画などを1本100円から楽しめる。「スマテレ」では、専用スティックをデジタルテレビの「HDMI」と呼ばれる端子に差し込み、スマホからネットワーク経由で操作する。インターネット経由で動画がスティックを通じて配信され、スマホがリモコンの役割を果たす。それ以外にも、エイベックスグループが提供する映画や音楽が月490円で見放題になる「UULA」(ウーラ)も12年12月から始まる。孫正義社長は「技術的なネットワークの速度とコンテンツの品ぞろえ、業界の理解という三拍子がそろって実現できた」と、ネットワークの品質が向上したことを強調した。「iPhone登場でメーカーのモノの見方変わった」例年の発表会では20機種程度が発表されるが、今回は11機種にとどまった。この点については、孫社長は「iPhone(アイフォーン)の登場以来、世界のメーカーのものの見方が変わったということではないか。例えばサムスンをとってみても、今までは沢山の種類を色々な地域のキャリア(通信事業者)、ユーザーごとに出してきたが、品そろえをしぼってきた」と、iPhoneの登場を境に世界的に機種数が減少していることを指摘。その上で、「従来はハードごとに、用途によってソフトを変えないといけなかったが、スマホになってからアプリ(ソフト)で全部対応できる。セグメントごとに合わせたハードをお出しても、あんまり意味がない」と述べ、端末の多機種化には否定的な考えを示した。
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