「Twitterはソーシャルメディアではなく、ソーシャルネットワークなのだ」――人気アイドルグループ・AKB48の板野友美さん(21)が、公式フェイスブックページで、SNSについて力強く「持論」をぶった。普段の「ギャル系」キャラからは考えられない大真面目な口調と内容に、ネットユーザーの間では「キャラ変か」などと困惑が広がった。板野さんに、一体なにが起こったのだろうか。「ともちん頭いいんだなー」「インテル入ってる?」板野さんの公式フェイスブックページに2012年10月21日、こんな文章が投稿された。「ブログがメディアとして成立するのは、気の利いたタイトルとある程度の分量のテキストを投稿することで、書き手の努力が反映されているからだ。努力するからこそ、相応のクオリティもそなわるというものだ。投稿自体が簡単であればあるほどクオリティは担保できない。だからメディアにはなりづらい。Twitterはソーシャルメディアではなく、ソーシャルネットワークなのだ。画像投稿はより簡単だが、有名人や大事件のスクープ写真ならば誰もが見たがるが、単なる日常風景を切り取られても、巨大な波紋を生むことは難しい。つまり、TwitterにせよPinterestにせよ、事件性や新規性のあるコンテンツを投稿できなければ、メディアにはなり得ない」アイドル、しかも板野さんのような「ギャル系」には珍しい断定調で、内容もいま最も話題のSNS・Pinterest(ピンタレスト)に触れたメディア論、と大真面目だ。ただ、板野さんは普段は「今日は収録4本と、MV今終わったー(^^)眠いー(T^T)」という風な近況報告をしていて、こういった硬い文章は例がない。そのギャップにネットユーザーらは大混乱に陥った。「キャラ変か」「こういう芸風なの?」「ともちん頭いいんだなー」などと感想が書き込まれ、「いっそIntelInside(インテル入ってる)って言わせるとか」といった提案まで飛び出した。板野さんが突然「賢く」なってしまった様子が、サボテンなどにインテルのCPUが内蔵されて、気の利いた動きをする「IntelInside(インテル入ってる)」のCMにぴったりということらしい。板野さん本人の書き込みではなかった?ところが、投稿は数時間後に削除されてしまった。何があったのか。書き込みの管理を担当する株式会社リボルバーのCEO・小川浩さんが22日、自身のフェイスブックページで以下のような驚くべき理由を明かし、謝罪した。「昨夜、僕の一連の投稿の中の一件だけがなぜか、顧客であるホリプロ板野友美さんの公式FBページに混入するという問題が発生いたしました。原因は究明中です」どうやら、公式ページを管理している会社、いわゆる「中の人」の手違いで、別人の文章が載った、というのが板野さんの「キャラ変」の真相だったようだ。確かに、小川さんのフェイスブックページには、板野さんの投稿の前後につながると見られる文章がある。また、「中の人」がいるということは、これまでの他の書き込みも板野さん本人のものではなかったのかという落胆もあった。これについては「リボルバーはソーシャルネットワークプラットフォームの提供者であり、コンテンツ制作などの業務は請負っておりません」と釈明した。少なくとも今回の「メディア論」については、文章は板野さん本人の手によるものではなかった、ということだ。「(本人だとしても)なかなか悪くない芸風だと思いますけどね」と惜しむ声もネットでは出ている。
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