2024年 4月 30日 (火)

【2012年テレビ回顧】(下)
視聴率大異変、トップはどこか 逃げる日テレ、追うテレ朝、フジあきらめない

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視聴率至上主義のワケは?

:じゃあ番組製作のスタッフはガッカリだね。
:それ以上にガッカリしてるのは営業だよ。
:なんで?
:テレビ局は、視聴率が悪いとCMがつかなくなって売上げが落ちる。
:なるほど。
:CMには、「タイムCM」と「スポットCM」の2つがあるんだ。単純に言うと、タイムは、「この番組の提供は…」って番組内で紹介されるスポンサーの広告。一方のスポットは番組と番組の間に流れる短い広告。視聴率がよくなると、まずスポット広告の希望が増える。それから先々のタイムのスポンサー希望も増える。当然だけど、広告単価もアップする。
:じゃあ視聴率を気にするのは広告料収入を気にしてなのね。
:そう。一時、テレビは飽きられたといわれたけど、最近はやっぱりテレビでの宣伝効果はすごい、と見直されているんだよ。
:よく言われる「視聴率至上主義」ってのはそういう仕組みだったのね。
:じゃあ、今年の視聴率競争は、もろに各テレビ局の経営にも影響しているわけか。
:そこがちょっと微妙なんだ。実は、東京のテレビ局は今年度の上半期、経営的にはどこも絶好調だったんだ。4位のTBSも含めてね。去年の東日本大震災による「自粛」の反動と夏のロンドン五輪特需で広告がよかった。系列のBSも調子がいい。上半期、前年度比の営業利益の伸びは、各局ともすごかった。
:フジも含めて?
:そう。堂々の増収増益だったよ。でも、細かく見るとフジは夏ごろから「スポット広告」が落ちている。そんなこともあって11月段階では、下半期の収支見通しを大幅に下方修正した。
:へぇー、そうなの。
:でも上位の3局の視聴率争いは僅差なんだ。ゴールデンやプライムは12%前後、全日も7~8%のところで3局が激しく競っている。いまのところ年間では「逃げる日テレ、猛追するテレ朝、フジもまだあきらめない」というところかな。年度でいうと来年の3月までだから、まだまだどうなるか分からない。
:うーん、面白そう。緊張感があるわね。日テレ、テレ朝、フジの視聴率争いをドラマにしてくれないかしら。絶対、見る!
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