2024年 4月 25日 (木)

赤字拡大する一方のJR北海道 それでも「倒産」しないカラクリ

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基金の運用益で本業の赤字を穴埋め

   全長2500キロあるJR北海道の営業路線のうち、約半分の約1170キロが幹線ではないローカル線にあたる「地方交通線」。過疎にともなう慢性的な赤字体質に悩まされており、13年3月期の鉄道事業での売上高は777億円だったが、営業費用は1112億円。335億円の営業赤字を計上している。10年3月期の営業赤字が275億円、11年3月期が285億円、12年3月期が334億円と、赤字幅は拡大する一方だ。

   もっとも、13年3月期の単体決算では9億8600万円の経常黒字を計上している。だが、これには大きなカラクリがある。1987年の民営化時、北海道、四国、九州の、いわゆる「三島(さんとう)会社」は大幅な赤字が見込まれたことから、政府はこの3社に「経営安定基金」(3社で1兆2700億円)を持たせて、運用益で赤字を埋めさせる仕掛けにしたためだ。実際、JR北海道の13年3月期の決算に計上された「経営安定基金資産」は7327億円で、その運用益は254億円にのぼる。約3.5%という異様な高利回りだ。

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